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旅好き親父の遺したもの
官能リレー小説 - 近親相姦

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旅好き親父の遺したもの 6

さつきさんを連れて、東京の自宅に戻る。
「広いお家だね」
「ちょっと俺には広すぎるんですけどね」
「いいんじゃないかなぁ、これから人が増えるんだから」

一企業の社長として、親父は積み上げてきた財産で立派な家を建てた。
ここに祖父ちゃんと祖母ちゃんも一緒に住まわせ、4人で暮らしてきた。

…しかし、祖父ちゃんが5年前、祖母ちゃんが2年前に亡くなり、親父もつい先日―
ここ1週間はこの家に俺一人、という有様だった。

『この家はお前に託す
各地にいるお前と血のつながりのある子達と一緒に幸せに過ごせることができたら、私としても嬉しい』
親父の手紙には、そんなことも書かれていた。


―さて、それから数日後…
俺は一人、神保町の古書店をはしごしていた。
親父も生前、ここで鉄道に関連した書籍を探していたことから、少し興味があったのだ。

その帰り、駅で地下鉄に乗ろうとしたのだが
「…あれ」
服のポケットにも、カバンの中にも、IC定期券の入ったミニクリアケースがない。
「やっべ、どっかで落としちゃったのか?」
駅員に聞こうか…いや、駅で落としたんじゃないし違うな…

困っていたそのとき
「もしかして、『ヤマテリュウイチ』って、あんた?」
茶髪ツインテールの女子高生が、俺のクリアケースを持って立っていた。

「あぁ、そうだよ…ありがとな、拾ってくれて」
「ふふ、そりゃどーも」
彼女からクリアケースをもらう。
彼女はまだ、俺を何か有り気に見つめる。

「どうした?何かあるのか?」
「ここで会ったのも何かの縁ってことよ」
「え、もしかして君…」
「アンタ、山手孝之って人の息子でしょ?」
彼女は、ニヤッと笑った。

「…君、名前は?」
「籠原亜美」
慌てて親父の残したメモ(一応、常に持ち歩いている)を見る。
籠原亜美…確かにその名前は存在している。

「…君の父親は俺の親父と一緒って事だね」
「そうなるね」
「お母さんから聞いたのか?」
「結構前にね」
「親父を、恨んでいたりするのか?」
「全然?お母さんはその人を悪い人なんて思ってないよ。お母さんが悪くないって言った人を、恨むことなんてできないでしょ?」

少々口が悪いのが引っかかるが、大方はさつきさんと気持ちが似通ったところか。
「それにしても、サボリとはいい身分だな」
「…テスト期間中で終わるのが早かっただけなんですけどー」
「…あれ、そーだったの?」
「そーだよー」

「そういえば、住んでるのは群馬じゃないの?」
「幼い頃はね。お母さんの実家が東京だから、引っ越してきたの」

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