旅好き親父の遺したもの 36
美月さんの手が、俺の股間を探り当てるようにモゾモゾと動き回る。
「ああっ、おっきい…」
その部分に行き当たって、声を上げた。
そのまま、股間をソフトに撫で付ける美月さん。
「龍一くんも、して」
美月さんは、胸のふくらみを俺の目の前に持ってくる。
手を伸ばし、ボタンをひとつずつ外していく。
美月さんは、俺のズボンに手をかけていく。
緊張のせいで、ぎこちない手つきになってしまった。
それは美月さんも同じで、俺のズボンを下ろす手が小刻みに震えていた。
お互いが一糸まとわぬ姿になるまでには、少し時間を要した。
「綺麗です、美月さん」
「あんまり見ないで…恥ずかしいよ」
俺は美月さんの身体を、こちら側に抱き寄せた。
視線が合い、自然と唇が重なる。
美月さんはギュッと瞳を閉じながら、俺の口内に舌を差し込んできた。