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旅好き親父の遺したもの
官能リレー小説 - 近親相姦

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旅好き親父の遺したもの 1

―つい先日亡くなった俺の親父は、大の旅行好きであり、また大の鉄道マニアでもあった。
その趣味が高じてか、あるとき、小さな出版社を立ち上げた。
主に出版していたのは、旅行や鉄道に関する雑誌と、それに関連した書籍。
親父は、雑誌や書籍の充実を図るために、自らの足で日本全国を旅して回っていた。

最初は親父一人という小さな規模の会社は、年を追うごとに業績もよくなったのか規模が拡大し、十数人の社員を雇うまでになった。

親父がこれだけ自由人でいられたのには、理由がある。
親父の奥さん…つまり俺の母さんが、病気で早くに亡くなってしまったからだ。
母さんが亡くなったのは、俺を出産した直後。なので、俺も母さんの顔は知らない。
それ以降俺は、親父の両親…祖父ちゃんと祖母ちゃんに育てられたのだ。
因みに、祖父ちゃんは旧国鉄の職員だった。これも、親父を鉄道マニアにさせる下地だったかもしれない。

…そんな祖父ちゃんと親父に育てられた俺が鉄道マニアにならないはずがない。
これも立派な『英才教育』とでも言うのだろうか。

―親父の葬式が終わって数日。
俺は主のいなくなった部屋の掃除をしていた。
実は、親父の部屋に入るのはこれが人生で初めてのこと。

部屋の壁には壁紙代わりといわんばかりにいまや絶滅寸前となったブルートレインのポスターが貼られている。
ベッドの奥には親父のコレクションである鉄道模型が規則正しくディスプレイされている。
「すげえなこれは」
俺はただただ感嘆の声を上げながら親父の部屋の掃除に取り組んだ。

本棚にはたくさんの鉄道に関した書籍が並ぶ。
中にはかなり古いものもあって、これを参考にして某動画サイトで鉄道歴史モノの動画が何本も出来るんじゃないかと思えるくらいだ。

親父の机を整理していると、不思議なものを発見した。
『龍一へ』
俺に宛てた手紙なのだろうか、中身をあけてみた。

『お前がこれを見ることになるとき、私はもうこの世にいないだろう

私は今まで、日本中あちこちを旅してきた
素晴らしい自然と、素晴らしい鉄道の数々に出会えたこの人生は、とても幸せだったと思っている
仕事という名の趣味に没頭し続けてきて、お前の相手をろくにしてこなかったことは、申し訳なく思うが…』

「何言ってんだよ親父。俺はあんたにいろいろ教えてもらってきたじゃねーか」
手紙の文面に思わず目頭が熱くなる。

『お前に、託したいことがある

私は、日本中を旅して、様々な人と知り合うことが出来た
その中には、若くて美しい女性が何人もいた
夕子(←母さんの名前だ)には申し訳ないが、その女性と身体の関係も持った
そして、彼女達は子供も授かった
母親は違うが、お前の姉や妹にあたる子が、日本中に存在する


実は私は、その子たちの顔を見たことがない
会うのが憚られる…男として情けないことだが、私はこういう人間だ…
お前には、ぜひその彼女達に会って欲しいと思うのだ

お前が彼女達と会って、仲良くなることが出来たら、私の心残りは消える
申し訳ないが、それがお前への最後の願いだ
もう一枚の紙に、彼女達の名前と住んでいる場所を書いたから、それを参考にしてくれ』

「親父…」
こうして俺、山手龍一の、まだ見ぬ姉妹に会いに行く旅が始まったのだ…


―「ここかな」
東京からはるばる電車に揺られ、何時間経っただろうか。
ここは兵庫と京都の県境。

…あ、因みに、俺は現在大学生で、休み期間中なのでこうして遠出できているのです。
小さいけど親父も一企業の社長だしね…

「んで…篠山明美さんと、その娘のさつきさんか」
親父がメモの一番上に記した人物だ。

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