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お義父さんは男の娘!
官能リレー小説 - 近親相姦

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お義父さんは男の娘! 8

私は足を早め、すぐにその場から立ち去ろうとしていた。

その直後――。

「奏……?もしかして奏か?」

耳障りな声で私の名を呼ぶ中年の男の声。

間違いなく元父だ。あれから一度も声は聞いていないがすぐに分かった。

(会う理由がない。母さんともそう約束して離婚したんだから)

私は自分に言い聞かせるように心の中で呟き、振り向かないまま逃げるようにその場から走り去る。

「奏、待ちなさい!」

すぐさま後ろから追いかけてくる元父。

(なんで追いかけてくるのよ!)

私は苛立ちながらも走り続ける。

「はぁ、はぁ…奏、待ちなさい!父さんの話を聞け!」

元父は、息を切らしながら私の名を大声叫ぶ。すれ違う道行く人達は何事かと後ろを振り向く。

「はぁ、はぁ…奏ぇ!!」

うるさいぐらいに私の名を叫びながら私を追いかけてくる元父。

(しつこい…!)

私は元父のしぶとさに呆れながら、必死に逃げる。

だが元父は尚も私を追いかけ続けたのだった。


結局、逃げ込んだ近くの公園のベンチで休んでいるところで元父に追いつかれてしまった。

私は観念してベンチに座り、元父は近くにある水飲み場で水をがぶ飲みする。

「ごくごく……ぷはぁ。奏、お前足速くなったなぁ」

「…………」

「無視か?……ああ、確か響と離婚後は赤の他人に戻るってそんな約束をしたんだっけ。忘れていたよ」

元父はそういうと懐からハンカチを取り出し口元を拭った。

この男の今現在の名は綾小路栄司。母と別れた後本家の名に戻ったそうだ。

見た目は中肉中背の40代くらい。ぼさぼさの若干パーマがかった髪で、そこいらにいるようなおっさんが高そうなスーツを着ているだけだ。

だがこの男は支店長を任せられる程の手腕。そればかりは否が応でも認めざる終えない。

「よっこいしょっと……。ふぅー久々に汗かいたなぁ」

「……二度と会わないって約束した筈だけど」

隣に座った元父に私は吐き捨てるように言った。

「それは響の約束。奏とは約束してないよ」

「屁理屈」

「ははっ、クールだな我が娘よ。だがそこが――」

「触るな」

撫でようと伸ばされた手を私は振り払った。

「あんたの顔なんて一生見たく無かった」

「むむっ。……だが私は会いたかったぞ?」

「それは元娘として?……それともただの性欲を晴らす対象の一人としてかしら?」

私の言葉に元父は固まる。しかしすぐに笑みを浮かべた。

「勿論元娘としてだよ。いつまでもそれは変わらない」

「私の処女を無理矢理奪った元父親とは思えない爽やかな台詞ね」

この言葉に元父は苦笑を浮かべる。

そう。私の処女はこいつに奪われたのだ。まだ中学生になったばかりの時、母が居ない日の休みに。

あれは間違いなく強姦だ。説明も無しに私の服を力づくで脱がせて、濡らしも慣らしもしないままこの男は自分の肉棒を突っ込んで私を犯したのだから。

私が晶を父親として受け入られ無かったのも、女子高に通う事にしたのもそもそもこれが原因だったりする。まあ、近場で選んだのは本当だけど。

「奏。あの時は悪かったと思っている。父さん反省してあれから15時のおやつを食べないようにしてるんだ」

「女の処女をおやつと一緒にするな」

「ああ。おやつだけに娘の処女もつまみ食い……なんちゃって―――」

パン!

私の平手打ちが元父の頬に綺麗にクリーンヒットした。

「消えろ。今すぐにこの世から消えて無くなれ」

「いたた…!ちょっとしたお茶目なジョークじゃないか」

ギロッ

「おー怖い怖い。怒った顔、響にそっくりだ。さすが親子だ。それじゃあ本日は大人しく退散するとしょう…大人だけに大人しく…ぷぷぷ」

自分で思いついたダジャレを言って勝手に立ち上がり勝手に去って行く。

「……なぁ奏」

少しばかり歩いたところでピタリと元父の足が止まる。そして振り向きざまに一言。

「抱かれたいならいつでも大歓迎だ」

次の瞬間、私は足元に転がっていた石を真っ直ぐ投げつけた。

「うあっと!それじゃあまた会おう!とぉ!」

元父は石を華麗にかわして帰った。

終始ふざけた様子で散々私をおちょくったあのゴミ男。

(あーもう!イライラする………!)

私は晴らしようのない苛立ちを抱えながら公園を出た。


自宅前。かつてこれほどまで我が家が恋しいなんてあっただろうか。

昨日の自分なら開けるのに躊躇したドアも今ならすぐに開けられる。

ガチャッ

「ただいま」

「あ、お帰りなさーい」

晶の可愛らしい声を聞いた瞬間、私は少しばかりだが癒された。

私は靴を脱ぐと鞄から弁当箱を取り出す。そして、鞄を自分の部屋に投げ入れると台所にダッシュで直行した。

「晶!」

「うわぁ!?び、びっくりした〜」

中に居た晶は台所のイスに座ってチラシを眺めている最中だったようだ。

「ただいま」

言葉と同時に弁当箱を差し出す。

「お、お帰りなさい………あ、今日も全部残さないで食べてきたんだねね。偉い偉い」

晶は弁当箱を受け取るとにっこりと微笑んだ。

本当にこいつは可愛い奴だ。あの馬鹿(元父)にも見習わせたいくらい……いや、それはそれで気持ち悪いから遠慮しておこう。

「それで……あの………味はどうだった…かな?」

もじもじと人差し指を合わせながら恥ずかしそうに訊く晶。

女子かこいつは。まあ、可愛いからいいけど。

「美味しかった」

「…え?」

「聞こえなかった?美味しかったって言ったの」

「本当に…?」

「嘘言ってどうするのよ。素直に美味しかったわよ」

そう告げた途端に晶の表情がばぁぁっと明るくなる。

「良かったぁ…!」

晶は嬉しそうだった。

(オーバーね…たかだか弁当の感想言っただけなのに…)

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