姉、僕、妹、妹 77
翌朝、
「ふぁ〜……今何時だ?」
時計を見ると6時前である。
「これが染み付いてるな……」
僕は独り言を言い二度寝の体勢に入った。その時である。
「あら、あんたも起きた?」
お姉ちゃんが言った。お姉ちゃんも同時刻くらいに目が覚めた様子だ。
「暇ならちょっと付き合いなさいよ。散歩でもしましょう。」
僕はお姉ちゃんと外に出た。
散歩から戻るとちょうど茜と沙耶が起きた所だった。
「おはよう。朝ごはん食べに行こうか。」
「お兄ちゃんどこ行ってたのぉ?」
「ちょっと朝の散歩。いつもと同じに起きても朝ごはん作る必要がないからね。」
「そっか〜。」
「さ、行くわよ。」
「舞お姉ちゃんも〜一緒に行ったの〜?」
「ええ。理由は同じよ。」
「ふぅん。」
茜がそう言い、とりあえず話が終わったので朝食をとりに行った。
「一杯ある〜。美味しそ〜。」
「バイキングだね。」
「私これとこれとぉ……」
「沙耶は〜あ〜これ好き〜。」
「いっぺんに取らないでなくなったらお代わりに行くようにしな。」
「そうね。あんまり入れると見場も良くないしこぼすわ。」
そんなことを言いながら3人でバイキング形式の朝食をとり、さっさとチェックアウトした。
ホテルを出た後、ウィンドウショッピングをした。
「ねえ〜あれ茜お姉ちゃんに似合いそ〜。」
「もうちょっと大人っぽい方が良いんじゃないか?」
「そうね。それにもうちょっと快活さが出るほうが良いわ。って茜本人は如何思ってるの?」
「そうだねぇ。あんな服も可愛いけどぉもっと脱ぎ着し易そうなのが良いかなぁ。」
「なるほどね。」
「あ、あれはお姉ちゃんが着けたら?」
「帽子?私あんまりかぶらないわ。」
「だからこそ良いと思うよ。」
「沙耶もそう思う〜。」
「私もぉ。入ってみようよぉ。舞お姉ちゃん試着してぇ。」
ウイィ〜ン
沙耶が先頭を切って自動ドアを通過した。
「沙耶ぁ待ってぇ。」
茜が後を追った。続いて僕とお姉ちゃんも後を追う。
「え〜と…あ〜あそこだ〜。」
「舞お姉ちゃんも早くぅ。」
「はいはい。」
「これだよね〜。」
「これ?こんな感じかしら?」
「そうそう。舞お姉ちゃん綺麗だよぉ。」
「沙耶もそう思う〜。お兄ちゃんは〜?あれ?お兄ちゃ〜ん。」
「お兄ちゃんが居ないよぉ。」
「ケータイ持ってるから大丈夫でしょ。」