姉、僕、妹、妹 33
一日飛んで月曜日。
今日の朝食は僕が用意をする事になっている。
「え〜とコンソメスープの素は……あ、あった。何を入れるかな……」
朝になってからメニューを考えるのは愚行かもしれないが、この時間も最近は楽しみになっている。
「簡単にサラダを作って……あ、シリアルの減りが早いな……」
「おはよう。」
「あ、お姉ちゃんおはよう。」
「何か手伝おうか?」
「ありがとう。でも大丈夫。」
僕はクルミと細かく切ったドライフルーツを皿に盛りお姉ちゃんに差し出した。
「シリアルに適当に混ぜて。」
「ありがと。」
「お兄ちゃんおはよう。」
「おはよ〜。」
茜と沙耶もやって来た。
「おはよう。丁度出来たところだよ。」
「朝から豪華だねぇ。」
「そう?ありがとう。」
僕は4人分のサラダとコーヒーと紅茶各2杯を淹れ、席についた。
「頂きます。」
「頂きまぁす。」
「頂きま〜す。」
「私も頂くわね。」
学校に着くと
「ねえ、文化祭の用意そろそろ本腰入れるわよ。」
とクラス委員長に言われた。
「あ、委員長。」
「分かってるの?」
「分かってるよ。でもなんで僕に?」
「だって君は吹奏楽部の指揮者でこっちの役者もやるんだもん。吹奏楽部ばっかに傾倒しないで欲しいの。」
「分かってるって。」
ちなみに僕のクラスは「名探偵コ○ン」をモチーフにした劇をやることになっている。僕は毛利探偵役だ。
「文化祭って13、14日だよね?」
「そうだけど?」
「そろそろ時間作って通した方がいいんじゃない?」
「そうね。」
というわけでこの日、僕は部活に30分遅れで行くことにし、クラスの練習に付き合った。
「新一……」
「蘭、オレはもう」
「ダメ!行かないで!お願い……」
ラブシーンが感動的だが毛利探偵はボケ担当。僕は複雑だった。
「こぉんの坊主めぇ!」
「はいOK!」
とりあえず問題はなさそうだ。
「じゃあこれで良いわね。」
「大丈夫でしょ?」
「オレは構わんよ。」
クラス全体がそういった空気だったので、
「じゃあ良いのかな?」
一応委員長に訊いた。
「じゃあ今日は解散ね。」
「僕はそろそろあっちに行くね。」
僕はそう言って吹奏楽部に行った。