その時、急に控室のドアが開き、そこには、優輝と芽衣と真奈と愛の四人が居た。
優輝「やっぱり、怪しいと思った。」
芽衣「やっぱり、あたしの思った通りになった。」
真奈「芽衣ちゃん、すごい！」
愛「すごい！」
沙耶「えっ、貴方達、今の話しを聞いてたの？」
優輝「うん、バッチリ。」
僕「お、終わった。」
沙耶「解ったよ、愛ちゃん、そこのドアを閉めて、鍵も締めてね。」
愛「解った。」
ドアを閉めて、鍵を締めてた愛が、控室の椅子に座ったところで、芽衣が口を開いた。
芽衣「さて、沙耶ちゃん、話して貰いましょう。」
沙耶「えっ、何の話し？」
真奈「沙耶ちゃん、貴方、妊娠してるのでしょう？」
沙耶「えっ、何故そう思うの？」
愛「この前、体育の授業を休んだでしょう。それに、最近は調子が良さそうだけど、その前は、調子が悪そうにしてたから。そのうえ、最近生理の時のナプキンの取り替えに、トイレに行かないから、怪しいと思ってたの。」
優輝「それらを考えてみて、沙耶ちゃん、貴方が妊娠してると、結論が出るの。」
沙耶「お兄ちゃん・・・。」
僕「はぁ、君達には、負けたよ。」
芽衣「それじゃあ、やっぱり沙耶ちゃんは、妊娠してるのですか？お兄さん。」
僕「あぁ、そうだよ。間違いなく、沙耶は妊娠してるよ。」
真奈「今、何ヵ月なのですか？」
沙耶「今ね、４ヵ月目なの。来週で、５ヵ月目になるの。」
愛「えっ、えぇ〜！うそー、５ヵ月なの！」
沙耶「うん、そうだよ。」
優輝「で、父親は誰なの？」
沙耶「それは、言えないよ。」
芽衣「それじゃあ、沙耶ちゃん、父親は誰か、当てて良い？」
沙耶「当てれるかな？」
優輝、芽衣、真奈、愛「ヒソヒソ。それしか無いね。」
沙耶「答えは、出た？」
真奈「答えは、お兄さん、貴方ですね。」
沙耶「う〜ん、何故そう思うの？」
愛「だって、沙耶ちゃんは、何時もお兄さんとラブラブだから、そんな関係になってると思ったの。何か間違っている？」
沙耶「お兄ちゃん、どうしよう。」
僕「沙耶、仕方が無いよ。」
優輝「お兄さん、それじゃあ、やっぱり。」
僕「そうだよ。」
芽衣「やっぱり、お姉ちゃんが言ってた事が、本当だったのね。」
沙耶「お姉ちゃん？」
芽衣「うん、あたしのお姉ちゃんは、産婦人科医院の看護師なの。だから、沙耶ちゃんのことを教えてくれたの。」
沙耶「えっ、えぇ〜！あの、産婦人科医院に、芽衣ちゃんのお姉さんが、看護師として働いているなんて、知らなかったよ。」
僕「芽衣ちゃん、この事は、他の人には、喋って無いよね？」
芽衣「はい。ここに居る人以外には、喋って無いですよ。」
僕「それなら、良いけど。」
真奈「ねぇ、沙耶ちゃん、ちょっと、お腹を見せて。」
沙耶「えっ、どうしてなの？」
真奈「沙耶ちゃんのお腹が、どれだけ膨らんでるか、見てみたいの。」
沙耶「仕方が無いね。ほら。」
沙耶は、上着を少し捲って、お腹を見せた。
真奈「あっ、膨らんでるよ。」
愛「本当だ。」
優輝「すごいね。」
芽衣「ここに、沙耶ちゃんとお兄さんの、愛の結晶が居るのね。」
真奈「でも、５ヵ月で、この膨らみ、少し大きすぎるのじゃない？」
愛「確かに。」
優輝「まさか。」
芽衣「お腹の赤ちゃんは、双子？」
沙耶「うん、実は、双子なの。」
優輝、芽衣、真奈、愛「えぇ〜！双子なの〜！」
真奈「沙耶ちゃんが、双子を妊娠してるなんて、信じられない。」
愛「そうだよ。」
沙耶「でも、産婦人科医院の先生に、『双子だよ』って、言われたよ。」
優輝「でも、沙耶ちゃんは、すごいよ。だって、沙耶ちゃんは、双子を妊娠してるなんて、本当に、すごいよ。」
芽衣「そうだよ。沙耶ちゃんは、すごいよ。同級生の中で、初めての妊娠だよ。あたし達は、真似出来ないよ。」
沙耶「でも、みんなだって、妊娠出来るのよ。そうだ！お兄ちゃんを貸してあげるから、みんなで、妊娠してみる？」
僕「沙耶！俺は、種馬か？」
優輝「沙耶ちゃん、それは流石に、ダメだよ。あたしは、まだ経験が、無いのに。」
芽衣「そうだよ、沙耶ちゃん。あたしも、経験が、無いのに。」
真奈「沙耶ちゃん、あたしだって、経験が、無いのに。」
愛「あたしだって、経験が、無いのに。」
沙耶「お兄ちゃんは、暫く黙ってね。優輝ちゃん、芽衣ちゃん、真奈ちゃん、愛ちゃん、今日の夜と、明日の自由時間の時に、お兄ちゃんと経験したら、良いよ。お兄ちゃんなら、優しく出来るから、ねぇ、みんなで、経験してみたら。」
僕「ちょっ……沙耶……」
沙耶「じゃ〜誰からにする？」
優輝「え？本気で？」
芽衣「え〜と……」
真奈「ど、どうする？」
愛「う〜ん……」
僕「沙耶？」
沙耶「じゃんけんで決め……んぅ？」
僕は沙耶の口を押さえた。