姉、僕、妹、妹 168
「舞お姉ちゃんもぉお兄ちゃんもぉ喧嘩しちゃだめだよぉ。」
「そ〜だよ〜沙耶達が〜話しかけづらいじゃ〜ん。」
「あ、ごめん。ってなんで二人ともまだいるの?僕たちは片づけてたから……」
「沙耶と相談してぇ待ってたんだよぉ。」
「茜お姉ちゃんが言い出したんだけどね〜。」
「ふふありがと。」
「舞お姉ちゃん機嫌直った〜?」
「沙耶の笑顔で吹き飛んだわ。」
「はぁ〜。」
「お兄ちゃん何ホッとしてるのぉ?」
「沙耶に感謝してよ〜。」
「そうだね。ありがとう。ところでお姉ちゃん。」
「何?」
「お姉ちゃんのクラス打ち上げなかったの?」
「辞退してきたわ。」
「え?行ってくれば?」
「良いわよ。早く帰りましょう。」
「なんだか舞お姉ちゃんに悪いなぁ。」
「沙耶たちだって〜お夕飯くらい作れるよ〜。」
「偉い偉い。でもここまで来ちゃったし、帰りましょう。」
「うん。」
「ね〜そういえば〜舞お姉ちゃんの〜結果っていつ出るの〜?」
「そろそろよ。11月中旬って言ってたから。」
「でもまさか落ちないでしょ?」
「お兄ちゃんが受けたわけじゃないのに〜?」
「でもぉ舞お姉ちゃんなら平気だよねぇ。」
「そうじゃなくて、指定校推薦の校内選抜で勝ち残ったんだから、それで落とされるってことはないでしょ。指定校推薦で受験して落ちた人なんか聞いたことないよ。」
「へ〜そーなんだ〜。」
「じゃなきゃ指定校推薦の意味がないわよ。ま、楽しちゃったわけだけどね。」
『間もなく1番線に……』
「あ、来た来たぁ。」
「丁度良かったね〜。」
4人揃って帰宅した。
「さてと……」
僕は制服から普段着に着替えると夕飯の支度に取り掛かった。そこへ沙耶がやってきた。
「わ〜今日は何〜?」
「無難にシチューだよ。」
「ホワイトシチュー?」
「そう。」
「楽しみ〜。手伝おうか〜?」
「う〜ん……そうだね……じゃあテーブル拭いてお皿並べて。」
「は〜い。」
「ん……そろそろ良いかな?」
「お兄ちゃ〜ん、出来たよ〜。」
「じゃあこのお皿に適当にシチューを入れておいて。僕はパンを焼いておくから。」
僕はフランスパンを切り、オーブントースターに入れた。
「もう呼んで来て良い〜?」
「そうだね。お願い。」
沙耶はシチューを4人分テーブルに置き、食卓から出て行った。
チーン
「あ、焼けたかな?…もうちょっとか……」