姉、僕、妹、妹 17
「お夕飯出来たわよ〜。」
お姉ちゃんが呼んだ。
「沙耶も〜丁度お風呂掃除終わったよ〜。」
僕は茜の部屋の向かった。
「夕飯が出来たってさ。」
「あ、ありがとぉ。私も丁度一段落したところ。」
「じゃあ行こうか。」
「さ、食べてみて。」
「わぁ……舞お姉ちゃん豪華だねぇ。」
「沙耶もびっくりしちゃった〜。」
「確かにこれは凄い。」
「あらまぁ……そんなに褒めないで。」
メニューは
・ひれステーキ、ガーリックソース(付け合せに茹でた人参とジャガイモ)
・コンソメスープ
・野菜サラダ(レタス、ピーマン、トマト、コーン等)
・ソーセージ入りリゾット
である。
「ステーキミディアムレアなんだぁ。」
「そうね。」
「このサラダ美味し〜い。」
「ありがと。」
「お姉ちゃんのリゾット、オリーブオイルで香り付けしてある?」
「よく分かったわね。」
お姉ちゃんが食事を作るといつも大御馳走になる。昨日の夕飯が酷かっただけに余計お姉ちゃんの料理に感服した。
「沙耶もお姉ちゃんみたいになれるかな〜?」
「あらあら、沙耶には沙耶の良い所があるわよ。」
「沙耶の何処が良いと思うのぉ?」
「茜、その言い方は……」
「そうね。もうちょっと言い方があるわよ。それで沙耶の良い所はやっぱり素直なところじゃない?それと『器用さ』かな?」
「私はぁ?」
「茜は運動神経じゃない?……あら?『僕は』って言って良いのか迷ってる?」
「ご名答……」
「アンタは『頭脳』かしら?」
「さて、もう良いかしら?」
「美味しかったよ〜。」
「満足したぁ。」
「僕も。最高だったよ。」
「あ、デザートがあるわ。」
お姉ちゃんは冷蔵庫からシュークリームを出した。
「ちょっと学校の帰りに美味しそうだから4つ買ってきたの。」
「わぁ……美味しそう。」
「ちょっと予算オーバーだけど。」
「予算外ってことは……」
「私のオゴリよ。」
「ありがと〜。」
「じゃあ後片付けするね。」
僕は立ち上がりゴム手袋をつけた。
「お兄ちゃんの手って〜綺麗だね〜。」
突然沙耶が言った。
「そうかな?」
「だって〜ひび一つないし〜色白だし〜。沙耶のはあんまり綺麗じゃない〜。どうやったらそんな綺麗な手になるの〜?」
「う〜ん……僕は昔から気を遣ったんじゃないかな?手を怪我するとピアノの先生に怒られたから。」
「そうなんだ〜。」
「沙耶も気をつけたら良いよ。洗剤を使うときはゴム手袋をするとか、ハンドクリームを時々塗るとか。」
「ふ〜ん。」