姉、僕、妹、妹 138
『お疲れ様でした。又のお越しをお待ちしております。お忘れ物にご注意ください。』
「面白かったねぇ。」
「『大きなもの』がまさかシーサーペントだとは吃驚したよ。」
「シーサーペントって何〜?」
「大海蛇とかネッシーみたいな奴のこと。」
「あ〜あの怪物のこと〜?」
「そう。」
「お昼だよぉ。」
「ここで食べるのかしら?」
「そうだよぉ。早く入ろぉ。」
「いらっしゃいませ〜。何名様ですか?」
「4人です。」
「ただいま喫煙席しか空いておりませんがお煙草は宜しいでしょうか?」
「良いかしら?」
「僕は気にしないよ。」
「私も問題ないよぉ。」
「沙耶も〜大丈夫〜。」
「じゃあそっちで。」
「はい。こちらへどうぞ。」
お姉ちゃんが僕の向かいに、僕の左に沙耶が、お姉ちゃんの隣に茜がそれぞれ座った。
「お決まりになりましたらお呼びください。」
「う〜ん……茜お姉ちゃんどれにする〜?」
「どれも高いからねぇ。」
「そうかな?こういうところはこんなものだと思うけど?」
「アンタは食べる量が少ないから良いけどね。」
「そうかも。だったらセットメニューにしようか?サービス価格だから多少安く済むでしょ?どうせ僕は単品料理ですむから食べない分を茜と沙耶に分けてあげようか?」
「良いのぉ?」
「わ〜ありがと〜。」
「じゃあ決まったかしら?」
「沙耶は〜決まったよ〜。」
「私はもう決まったよぉ。」
「僕も決めたよ。」
「じゃあ呼ぶわね。すみませーん。」
お姉ちゃんが手を挙げ店員を呼んだ。
「はい。」
「注文いいですか?」
「はい、承ります。」
「特製ランチセット。」
「沙耶は〜フライの盛り合わせに〜パンをつけてくださ〜い。」
「フィレオフィッシュセットぉ。」
「肉野菜炒め定食。」
「はい。フィレオフィッシュセットはソースがタルタルソースとウスターソースがありますが?」
「じゃぁ…ウスターソースでぇ。」
「以上で宜しいでしょうか?」
「はい。」
「では少々お待ちください。」
「お兄ちゃんは〜定食にしても〜やっぱりそういうの食べるんだね〜。」
「あ、そうか。茜と沙耶に相談すればよかったね。」
「私は平気だよぉ。好き嫌いないしぃ、野菜炒めでもぉ。」
「沙耶も〜もらえるならありがたくもらうよ〜。」
「お待たせいたしました。」
食事が出された。
「じゃあまず茜に……それから沙耶も……」
肉野菜炒めを二人に少しずつ分け、ご飯も少しずつ二人の茶碗に足した。
「ありがとぉ。」
「嬉し〜い。」