姉、僕、妹、妹 134
「わぁ……バイキングだぁ。」
「すご〜い。」
「あらあら、興奮しないの。」
「何だか空いてるね。」
「まだ早いのよ。ホラ、茜と沙耶に負けないでアンタも取りに行きなさい。」
「うん。」
「お客様、おはようございます。コーヒーをお召し上がりになりますか?」
「ええ。頂くわ。」
「あ、僕も良いですか?」
「はい。ごゆっくりどうぞ。」
沙耶はコーンフレークにドライフルーツを乗せご機嫌で戻ってきた。
「いつもより豪華だね。」
「凄いよ〜。何種類もフレークがあったし〜乗せるやつもね〜。凄くい〜っぱいあったよ〜。」
「そう。良かったわね。」
そういうお姉ちゃんはコッペパンにジャムを塗って食べている。
「あれ?茜は?」
「茜お姉ちゃんは〜あそこ〜。」
茜はサラダバーで適当に野菜を取っている。
「特性サラダになったよぉ。」
「そうだね。」
僕は納豆を混ぜながら頷いた。
「今度は何にしようかな〜?」
早くもシリアルを食べ終えた沙耶は平らな皿を持って料理をとっている。
「はい〜お土産〜。」
沙耶は僕にベーコンエッグを、お姉ちゃんにはスクランブルエッグを、茜にはハムステーキをそれぞれ持ってきた。
「あ、ありがとう。」
「沙耶ぁ気が利くねぇ。」
「あら…自分の分とって来た?」
「大丈夫だよ〜。」
そういって沙耶はポテトサラダやミニオムレツを乗せた皿を掲げた。
「お兄ちゃんだけ和食だねぇ。」
「そう言えばそうだね。」
お姉ちゃんはコッペパン、茜はフレンチトースト、そして沙耶はコーンシリアルを食べている。僕だけご飯に納豆をかけ、焼き海苔も取ってきていた。
「茜お姉ちゃんの指摘は〜半分はずれだよ〜。」
「え?」
「お味噌汁じゃなくて〜ポタージュスープ持ってきてるよ〜。」
「沙耶は何飲んでるのかしら?あらミネストローネかしら。」
「そうだよ〜。茜お姉ちゃんと同じ〜。」
そしてお姉ちゃんはオニオングラタンスープを持ってきたところだ。
「プレーンヨーグルトもあるね〜。」
「私はぁ……蜂蜜入れてぇ、あ、干しぶどうも入れよぉ。」
「沙耶は〜メープルシロップ入れよ〜。」
茜と沙耶はヨーグルトのトッピングを楽しんでいる。
「ふぅ。このコーヒー美味しいわね。」
「うん。でもお姉ちゃん最近ブラック飲まなくなったね。」
「女の子らしいでしょ?」
「そういう問題?」
「なんてね。でもブラックだと可愛くないじゃない?『彼氏』として意見は?」
「え?」
「アンタよ。」
僕は沸騰してしまった。