未成年婚姻法 5
そしてスマホでホテルを検索し、電車で1時間程の高級温泉旅館が学生カップル特典が付くとの事でそこに行く事にしたのだった。
勿論、学校には休校手続きは取っている。
子作りが優先の制度である為に、比較的簡単に学校が休めるのだ。
「これでよしと」
「じゃあ、後で駅でね」
一旦解散してそれぞれが着替えを用意。
駅で集合する。
先に着いたのは男子二人。
少し遅れて女子二人がやってくる。
「おお、先輩いいじゃん」
「凄く綺麗・・・」
男子二人からそんな声が漏れる。
今まで男子と付き合った事が無い彩美と美咲だが、地味系ながら水準以上の美少女だ。
司のパートナーの美咲は普段の眼鏡をコンタクトに変えて、髪型はツインテール。
着こなしはやや丈の短めのワンピースだが、ほっそりと長い脚や豊満な胸、抜群のスタイルが分かるぐらいだ。
智樹のパートナーの彩美は前髪ぱっつんのロングヘアに眼鏡。
ぽっちゃり体型の地味子だが、ブラウスを押し上げる巨大な胸の膨らみは圧巻。
誰もがそこに目が行ってしまうぐらいだ。
普通の電車で行ってもよかったが、四人はせっかくなので着席タイプの有料特急に乗った。
特急は、普段彼らが乗っている各駅停車や急行をどんどん抜いて、山へと近づいていく。
「ビール」
車内販売が通ったとき、司はそう言った。
「ダメ。未成年でしょ」
美咲が牽制する。
「成年擬制〜(結婚すると、民法や商法上成年と扱われる、という民法の規定)」
「いくら民法上成年でも酒やタバコは別の法律でしょ」
「じゃあ、ノンアルコールビール飲もうよ」
彩美がそう提案して四人はノンアルコールビールを買って飲んだ。
苦い。彼らには決しておいしいものではなかったが、彼らは大人にまた一歩近づいたような気がした。
そして特急は、温泉地の拠点駅に滑り込んだ。
そこから旅館の送迎で旅館へ。
「露天風呂付き客室ですね」
智樹と司が服を脱いでいくと、
「ほら先輩達も脱いで下さい。」
「学校じゃないから、名前で呼んでよ。」
「はい、彩美さん。」
彩美と美咲も服を脱いでいくが、
「(妊娠する前からお腹が弛んでいるのを見られるのは・・・)」
「どうしました?」
「た、大した事じゃないから大丈夫よ。」
すると美咲が彩美のお腹を摘まみながら、
「あれだけ痩せるって言っておいて・・・」
「ちょ、ちょっと美咲。」
しばらくして彩美達は湯船に入ろうとするが、
「全員で入ると狭いな。」
「とりあえず彩美達に入って貰って・・・」
「あなた達の喘ぎ声を聞きながら呑気に入れないわよ。」
すると智樹がくしゃみをしてしまい、
「・・・すいません。」
「確かに寒いな。美咲さん、このままだと、皆風邪をひいちゃいますよ。」
こうして彩美と智樹は一旦、部屋に戻る事になり、
「美咲達は水泳で多少冷たいのは・・・ア、アアー。智樹君、急に乳首を舐めないで。」
「彩美さんのおっぱいを独り占めできるの、今だけですから。」
彩美はその一言にちょっと複雑になった。
“確かにこの和室に四人で泊まる。でも、私は智樹君と、美咲は司君と結婚したはず。じゃあ私、智樹君と司君と…ヤルの?美咲も司君の他に智樹君とヤルの?”
“でもそうなら、逆に言うと私が智樹君を独占できるのは、今だけだよね”
「ねえ、じゃあ順番踏もうよ」
「順番って?」
横目で、ベランダの風呂で美咲と司が抱き合ってキスしているのが見えた。
彩美も、智樹の唇を奪った。
美咲にも言ってはいないことだけど、彩美にとってはこれがファーストキスだった…
こんな形で、しかも後輩である智樹とこんなことをするなんて思ってもいなかったけれど、この先のことん考えるとキスだけで動揺などはしていられなかった。
キスは分からないにしても、智樹だって童貞…
年上である自分がちゃんとリードしてあげなければ、智樹は侵入前にイき兼ねない程、下半身を高ぶらせていた…
彩美はキスをしながらも、恐る恐る智樹のソレに手を伸ばした…