未成年婚姻法 27
甲介も未希も、親が離婚した、という友達の顔をそれぞれ何人も思い浮かべた。それでも、どうして両親が離婚したのか、なんて立ち入ったことはあまり聞かないものだった。
それでも、この話の流れなら、聞いてもいいかもしれない、と未希は思った。
「実里ちゃんのご両親は、どうして離婚しちゃったの?とか聞いていい?」
未希の質問に実里が答えるのを躊躇していると勇希が、
「実里、もう帰った方が・・・」
「ご、ごめんなさい。答えたくない事を聞いてちゃって。」
実里が帰っていくと、
「実里の父親は結婚してから実里の母親や実里に暴力を振るっていたんだ。」
未希は勇希から話を聞いて、
「勇希、実里ちゃんの家ってここから遠いの?」
「ちょっと距離があるけど。」
勇希から場所を教えて貰うと急いで服を着て、
「今から謝ってくる。」
未希が勢い良く走っていると、
「実里ちゃん、さっきはごめんなさい。」
「み、未希さんだって悪気があった訳じゃ。」
数日が経って、実里が未希の家を訪れ、
「未希さん、勇希の好きな料理ってご存知で・・・」
「勇希ってあまり好き嫌いがある方じゃないけど。」
すると美咲が、
「私達は孕んでくれる事ばかり考えて料理とかは結婚してから覚えたのに。」
美咲は続ける。
「でも料理がんばるって、逆に今は新鮮でいいかも」
そして美咲は、よさそうなレシピ案をいくつか提案した。未希もそれを真剣に聞いた。
「おいしい!実里、これ結構練習しただろう」
「いやあ、たまたまよ」