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ヤンデレ妻日記
官能リレー小説 - 若奥さん

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ヤンデレ妻日記 38

ホテルで見たニュースだともう少しで桜が咲くらしい。
二十日ぐらいには満開の予報である。
「結婚したくなっちゃうね」
見た目ロリな人妻とスーツ姿のネクタイなしの俺が歩いていると、中年女性に声をかけられた。
「失礼しました」
中年女性は婦人警官で援助交際をしているのかと思ったらしい。
「そんなに気にしないでください。私、お酒とかタバコを買うとたまに年齢確認よろしいですかって言われますから」
頭を下げて私服の婦人警官が立ち去っていく。
「援助交際かぁ」
「すけべだから職質されてやんの」
俺と人妻は駅から少し離れた噴水広場に行ってみた。ベンチに腰を下ろして広場にいる人たちを観察してみる。
絵を描いている人、子供を遊ばせてる人、デートの待ち合わせをしてるっぽい人。これはなかなかおもしろい。
服装、髪型、表情。映画のあとだからなんとなく、映画だったらこんな感じの映像かなとか想像できる。
すると、俺と目が合った若い女性が小走りで近づいてきた。なんだろう。
「いきなり声をかけてすいません。こんにちは」
逆ナンパ、いや宗教の勧誘か?
俺と人妻を見て、逃げないでくださいとすがるような目でこちらの顔を見ている。
「私、美容師見習いなんです。これ、名刺です」
人妻に名刺を手渡す。
「カットモデルをしてくれる人を探してたんです。少し毛先を散らしてウェーブかけたら、きっと似合うと思うんです」
美容師見習いの彼女は自分のスマホを取り出して、人妻にモデルの写真を見せている。
「お店のカタログに写真を載せてもらえるなら、ただでやらせてもらいます」
「カットモデルって安い料金でやってくれるけど、ただじゃないよね。どうして?」
「あっ、この人なら絶対似合うって人だけ自腹でやってるんです。二千円ですけどね」
「お金払うよ。でも、もっと髪の長い人のほうがいいんじゃないの?」
「長い髪をばっさり切らせてくれる人ってあんまりいませんから……」
「しんいちろーさん、切ってもらっていい?」
「ごめん、見習いさんが失敗とかしない?」
「お店の人がチェックして調整もしてくれるんで、普通の美容院より丁寧だと思いますよ。あと、お店もカタログが良くないと、次にカットするとき来てもらえませんから……」
「なるほど」
ウエリントンのタイプのメガネをかけた美容師見習いさんに連れられて、彼女の働くお店に行った。
店員さんたちがなかなかイケメンや美人だったりする。
三十代後半ぐらいの女性が「ご協力ありがとうございます」と艶やかな笑みで挨拶してくる。
店長さんらしい。
「撮影は私がさせていただきます。そちらの男性もいかがですか?」
「俺は昨日、カットしたばっかりなんですよ」
「あとちょっと直せばもっとちがう感じになるとは思うんですけどね」
「やってもらえば?」
人妻がそういうので俺もカットモデルをすることになってしまった。

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