娼館 37
朱里は、顔を真っ赤にしながらも凛とした姿勢でスポットライトを浴びた。
マリアを指名した3人と一人が朱里を指名した。
「それぞれの席に女性が座っているのでこれからは、一日自由に館を使って頂いてかまいませんわ。」
「当然。地下の設備も使って頂いてかまいませんわ。」
リカは、そう言って意味深な笑みを浮かべながら秘書と一緒にどこかに行った。
(地下の設備?)
この館に地下があることも知らなかった朱里は、怪訝な顔で2人を見送った。
「地下ですか・・行かれます?」
仕立てのいい細身のスーツで決めた男が目を細める。
「地下を御存じですの?」
朱里は興味深々といった赴きで、目を輝かせた。
「ええ リカ社長の趣味の一つである温泉が地下にあるんですよ。後もう一つありますがそれは、行ってからの楽しみにしてくださいね。」