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娼館
官能リレー小説 - 若奥さん

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娼館 16

突然シャンデリアの電気が消されると壇上にこの娼館の主である雲井リカがいった。
「皆さん。こんにちは。本日のイベントにお越しいただきありがとうございます。これから当方のスタッフによるショーをお見せいたしましょう。」



「リカさん素敵・・」
どこからともなく賛辞の声が沸き上がる。
それは朱里とて同じだった。
この会場で高価な服を着て、眩いばかりの宝石を輝やかせたセレブな女たちに、雲井リカの美しさには叶う者などいなかった。

全く年令を感じさせない漂う気品は、こんな商売を経営しているとは、誰も思わないだろう。
(あんな風に歳を重ねていきたい・・)
朱里はステージの下から雲井リカをうっとりと眺めていた。
ショーが始まると雲井リカの周りには、取り巻きが出来上がっていた。


そんな姿を横目で見ながらも、朱里はステージ上のボーイを見る。
(あ・・)
ミュージックに合わせて踊る青年は、あの日朱里をエスコートしてくれた朱君だった。

『素敵・・』
『朱君、かわいい・・』
次々に女たちから溜め息混じりの歓声が上がる。
確かに朱君のユニセックスな容姿は、少女歌劇団の男役スターのように見える。
ただ朱君が正真正銘の男であるということは、モッコリとした股間の膨らみを見れば一目瞭然だった。
「あら、朱里の初めての相手は、朱君なのね。確かに彼人気があるからオークションで落すのは、無理ね。」
マリアは、朱里の顔を見ながらそう言った。

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