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娼館
官能リレー小説 - 若奥さん

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娼館 13


「ええ、初めは戸惑いもあったけど、行ってよかったは。」
朱里に娼館を紹介したのは、マリアである。

「そうでしょ?あそこのボーイ達は一流よ。
女たちを悦ばせる為にパイプカットまでしているのですから、男娼としてはプロよね。」

「私もそれには頭が下がったは・・
それにしても、あの中のボーイ君を一日自由にできることって無いかしら?」

「あら、知らないの?今度オークションイベントがあるは。」
「オークションイベント?」
「ええ、競り落とせられれば、そのボーイを一日自由にできるのよ」

「まあ。それって高いんでしょ?私には無理だは・・」
朱里は遠い目をして、肩を落とした。
「う〜ん。出来なくもないわよ。朱里の美貌があればね。」
マリアは、朱里の顔や体付きを見ながらそんな事を言った。


「いやだ・・そんな厭らしい目つきで見ないでよ」
朱里は頬を赤らめた。
「ううん。そんなんじゃないのよ。イベントには品評会っていうのもあってね。」
「品評会?」
「ええ、会員女性の誰かを1日好きに出来る権利をボーイが獲得するっていうイベントもあるのよ」
「ボーイに買われるの?」
「ううん。そこには金銭は関与しないは、ボーイが好みの女性にモーションを掛けて、それが叶えば女性は1日ボーイに従わなければいけないのよ。」
「叶えばって?」
「女性は好みに合わなかったらノーとも言えるは、それに複数のボーイたちが言い寄ってきたら、選ぶのも会員である女性よ。」
「イエスといったら?」
「ええ、プレーに入るは。普段虐げられているボーイたちだから、立場が逆転するってことね。
Mだとばかり思っていた子が、実は筋がね入りのSだったなんてことはよくあるそうよ」
「それでも・・従わなければいけないの?」
「まあそこは大金を支払っている会員は女の方だから、そこそこだと思うはよ。」

マリアは"どう?"とでも言いたげに、朱里の顔を覗き込んできた。

朱里は、少し戸惑った顔になったがどちらに転んだとしても自分は、いい思いができると考え"いいよ"と答えた。


「そうこなくっちゃ♪〜」
マリアは大袈裟なほどに両手を上げて見せ、朱里に抱きついてきた。

朱里の胸元にマリアの豊かな乳房が押しつぶされ、照れ臭さを覚える。
それでも、逃げ腰になることはなかった。

今までの朱里ならば、『ここは日本なんだから!』と、マリアの外人特有のオーバーリアクションを一喝し、その身を引いていた。
しかし娼館で魅力的な女性と交わってからは、このぐらいのことはただのハグに過ぎないと思えるようになっていたのだ。

朱里は自らマリアの背に腕を回し、女ならではの甘い香りを、深呼吸するようにゆっくりと吸い取った。

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