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私の秘密
官能リレー小説 - 若奥さん

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私の秘密 76

「服を整えて帰りましょう、舞さん。そのままじゃ風邪を引きますよ」
悲しげに微笑みながら慎一さんが言った。そこで初めて胸が捲られたままで、ショーツが足首にかかったままになっていることに気付いた。
服を整えて車に乗り込んでから、私たちはずっと無言だった。自宅に帰りついたのは4時、いくら家族が出払ってるからって主婦の私が朝帰りなんて、本当にひどい女だと思う。
『送っていただいてありがとうございました。じゃあ…』
そう言うと慎一さんの携帯が鳴った。通話ボタンを押すと直美さんの喘ぎ声が漏れた。
『あぁ…あなた…ごめんなさい…やっああぁっ』
「まだ……続いてるのか」
『ううん…もう終わってね…んっアフターケアだって…二人がかりで全身にキスされて…それだけで軽くいかされ…ひんっ』
「……私は…決して君を嫌いになったりしないよ」
『うん…私も愛してる…あっ!ごめんなさい!本当に愛してるのは君だからぁ!だってよその奥さんばかりで私とはあまりしてくれないし…あっ!ごめんなさい!ごめんなさい!』
「直美…」
『あっ聞かれちゃった…あなた…ごめんね…あんっ!この子達がしてくれなくて…ふぅぅ…私が欲求不満になっちゃったら、あなたのチ○ポ使ってあげる…あんっ!また入ってきたぁ!ねぇ、お尻もオマ○コも裂けそう!こんなに愛してもらったからあなたは当分いらないかも…ひやああぁんっ!』
通話が続いたまま慎一さんの手は力なく下がり、呆然としていた。
『慎一さん…』
そこに愛があったわけではない、同情でもなかったと思いたい。私はズボンの膨らみを優しく撫でた。
「舞さん…」
慎一さんの股間は柔らかく、一切の反応をしなかった。
数日後、例のNTRサイトの会員用ページで弘人さんの粛清と未来ちゃんのお仕置き、そして直美さんの袋男に二穴挿入をされた動画が無修正で公開されていた。
その頃にはもう、私の身体は疼いていた。新しい快感を与えられたこと、挿入もなく前戯だけだったことが原因だろう。夫の悟さんは出張から帰って来た日は疲れきっていたし、翌日から体調を崩してしまったのでおねだりができずにいた。
悟さんの看病をしながら、私は空いた時間でサイトを見ていた。生配信を覗いてみると、お隣の牧野さんが立ったままクンニされている。さらに反対隣の上田さんはいつもの男子2人にサンドイッチにされ、歓喜の声を挙げている。
未来ちゃんはハイソだけの全裸に近い状態で、ネカフェの個室で知らないオジサンに苛められている。私の周りではこんなにも性が乱れ溢れているのに、私は…。
『はぁ…はぁ…はぁ…んっ』
風邪薬の影響で悟さんが寝息を立て始めたのを確認し、私は洗濯機を回し始めた。
1つは私の声を洗濯機の音がかき消してくれるのを期待して。もう1つは…
『ふぅ…あっ…んんっ』
激しく震動する洗濯機の角に擦り付けて快感を得たいから。
懐かしい。まだ私が制服を着ていたころ、両親が共働きで帰りが遅かったので洗濯は私の仕事だった。男の子との交際もなく、どちらかと言えば地味で友達も少なかった私は、いつの間にか洗濯機で自身を慰める遊びを覚えた。10代の何とも言えない漠然とした不安や焦りからストレスを溜め込んでいたのかもしれない。
両親や兄に隠れて行われる行為に、何とも言えない背徳感と罪悪感を覚え、誰にも言えない私の日常になった。あの頃は自分が汚ならしい人間だと思ったりもした。だが、ある時同級生の女の子が補導されるという、不良もいない真面目な学校という評判だった校内に衝撃が走る事件があった。
補導された女の子は、クラスの中でも明るくて友達が多く成績優秀で私の憧れでもある子だった。その子は親や教師から進学校への受験を期待されており、その重圧に負け、ストレスを発散するために万引きの常習犯となっていたのだ。この一件で全校集会が開かれたりもしたが、私はとても安心していた。不安を抱えていたのは私だけではなかったのだと。不安を誰にも打ち明けられず、ストレスを発散させるために彼女は万引きといスリルを覚え、私はオナニーというスリルに走っただけ。背徳的とは言え、オナニーは犯罪ではない。ある意味私は健全で賢明だったのだと自分なりに納得することができた。
その安心があってからか、受験が終わった頃にはストレスを感じることは減り、高校に進学してからは洗濯機のお世話になることすらなくなった。
なのに、今は………。

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