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他人のモノになった、あの娘
官能リレー小説 - 若奥さん

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他人のモノになった、あの娘 78

成る程・・・
自分が進学を諦めたから、華に夢を託してたんだろう。
そして華は高校で志望校に入れなかったけど、大学はいい所行けたし一流企業にも入れた。
母と娘の夢が叶った訳だ。

「今なら多分、由香里と話せると思うわ・・・彼女もメスの悦びを知ったんだし」

ある程度事情は知ってたのかもしれない。
いや、すずや千秋が先に根回ししたのだろう。

「じゃあ、頼めるか?」
「ええ、華ちゃんがもう持たないだろうし」

奈美恵が上手くやってくれたら随分助かる。
華がホスト崩れにのめり込んでいる以上、引き離すのは難しいからこそ由香里から動かしたいのだ。

その後はすずや千秋もくわわって作戦会議。
ある程度の事は決まった。


そして、華や由香里のアパートから近くの公園・・・
昼下がりの公園に2人乗りのベビーカーを押して由香里が現れた。
やや疲れた感じと言うか儚げな感じで、四十代とは見えないぐらい綺麗な若奥様と言った雰囲気だった。
胸はボリュームあるもののスレンダーなのも儚さに繋がっている感があった。

そんな由香里に奈美恵が近付いて行き、僕らは物陰でそっとそれを窺う。

「久しぶりね、ユカ」
「・・・ナミちゃん」

驚いた顔をする由香里だったが、微笑んだ奈美恵がベンチに座ると戸惑いながらもその横に座る。

「子供と孫と散歩かしら?・・・いいものね」
「・・・知ってたの」

微笑む奈美恵に対して戸惑うばかりの由香里。
絶縁したからか、由香里にはぎこちなさがある。

「私も子供と孫とお散歩するけどいいものよ」

由香里の言葉に正面から答えず奈美恵は微笑み続ける。

「そして、逞しいオスにメスにされるのもいいものね」

奈美恵の笑みに俯く由香里。

「ナミちゃんごめんね・・・私、何も分かって無かった」
「いいのよ・・・ユカとまた同じ目線で話せて嬉しいのよ」

奈美恵が由香里の肩を抱く。
千秋から聞いたが勉強ばかりで男に免疫の無かった華がホスト崩れに上手くヤリ込められ、恋愛経験が無い由香里も簡単にオトされたのだと・・・

「私・・・もう、どうしていいか分からない・・・」
「難しく考えないの・・・私達は良いオスのモノになればいいだけだから」

由香里はえっ、と驚いたように呟き、奈美恵の方を見た。
奈美恵は優しい微笑みを浮かべたままだ。

「私も良いオスのモノになって、とても満たされてる。それは同じなのよ」
「ナミちゃん…」
「でも…ユカと華ちゃんの男はダメ。オスとしては良いかもしれないけど、このままじゃユカも華ちゃんも……破滅するわ」

「でも・・・」

多少冷めているとは言え虜になってるから迷いはあるのだろう。
それは奈美恵と由香里に近付いた2人も分かっているのだろう。

「おばさま、お久しぶりです」
「すずちゃん?!・・・それに宮田さんも!」

由香里の前に来たのは、すずと千秋。

「華ちゃんと同じ男に愛されて幸せだものね・・・破滅が待ってるとしても」
「そうよね、娘と可愛がられるのって幸せ・・・私達もそうやって共に同じ男の子供を産んだけど幸せだもの」

奈美恵とすずの母娘が同じ表情で微笑む。

「でも、手塩にかけた娘が破滅するのがお望み?」

千秋がそう言うと、由香里がビクリと身を震わせる。
自分でも理解はしているみたいだ。

「勤め先で余りにおかしいと噂になって、調査が入ったみたいね・・・そうすれば全てが分かってしまうわ」
「そんなっ?!」

これは僕の同期からある程度リークさせた。
もう華のキャリアを守る段階は過ぎて、何とか華の命だけでも守らないといけない所に来ていた。
実際、よく調べてみると入院と静養が必要なレベルだった。

「私達は華ちゃんとユカを助ける為に来たの・・・ついてきてくれる?」

青ざめる由香里に奈美恵が微笑みながらそう言ったのだ。



そこから移動したのは近くにあるラブホ。
子供達は千秋が用意したワンボックスカーの中で面倒を見る事にしていた。
子供達のミルク用に美緒、子育て経験のある瑠奈が居るので問題は起こらないだろう。

ラブホには先に由香里と共に奈美恵とすずが入った。
僕が後から入って行く。

部屋に入るとすずと奈美恵が駆け寄って左右の腕に取り付いてくる。

「ご主人様!お待ちしてましたわ」
「ご主人様!よろしくお願いします!」

すずまであえてご主人様呼びしてくる。
その2人に導かれて大きなベッドの所まで行く。
そこには当然、由香里が居る。

「水上くん・・・よね?」
「ええ、お久しぶり」

驚いた顔の由香里は小声で『坂東じゃなかったんだ・・・』と言っていた。
それでも僕に対しては元々いいイメージが無かったからか警戒しているように感じた。

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