PiPi's World 投稿小説

他人のモノになった、あの娘
官能リレー小説 - 若奥さん

の最初へ
 23
 25
の最後へ

他人のモノになった、あの娘 25

笑う石田先生。
そりゃあ恨みがあるだろう。

「もしかして弟君の大怪我って・・・」
「アイツ達よ・・・殴られた跡があるのに事故って処理されたわ」

苦々しげな石田先生と未来が当時の事を話してくれた。


当時、坂東グループが女子達を肉便器にしてるのを知った石田先生は正義感のみで奴らを注意したらしい。
だが、殆どの教師も坂東が怖くて手が出せない状況で注意した所で効果がある訳も無く・・・
反対に坂東達は弟君を人質にして石田先生を屈服させようとしたらしい。

「アイツらは弟を散々痛め付けた上で、私と弟にセックスするように強要させたわ・・・私は弟を救う為に仕方なく弟に初めてを・・・」

処女喪失が近親相姦とか、ハード過ぎて壊れても仕方ない事だ。
その上更に坂東達にマワされた上に、そこからは毎日のように呼び出されて姉弟でセックスを見せ物にされたみたいだ。

「そんな中、私が妊娠して・・・それで弟は・・・」

姉が妊娠した。
絶望感と怒りで弟君は坂東達を襲撃したらしい。
だが、返り討ちにあった。

「弟は病院送りにされたのに・・・気がつけば私と弟がセックスしてたのを止めようとした彼らに、逆上した弟が襲いかかって・・・それを止めようして階段から転落したと言うシナリオに書き変わっていたわ・・・本当は暴行されて階段から突き落とされたのにね」

そんなシナリオが事実とされ、石田先生と弟君は全てを失ったと言う事だ。
だが、弟の入院費を稼がねばならない石田先生に手を差し伸べたのは坂東だったらしい。
勿論、肉便器としてだが。

その後、石田先生は出産。
子供の父親は弟君だったようだ。
それを知り、弟君が退院できた時点で、石田先生と弟君は街から逃げ出し・・・
風俗で食い繋ぎながら生きていたらしい。
そして何軒目かの店で未来と再会した訳だ。

「壮絶だなぁ・・・」
「でも、今はいいかな・・・最愛の弟と4人の子供が居るし」

石田先生は今は弟君と夫婦同然の生活らしい。
ただ弟君は怪我の影響で半身不随らしく、石田先生の稼ぎで生きている状況のようだ。
因みに4人の子供は皆、父親は弟君のようだ。

最初は望まぬ形でお互いが強制的に結ばれてしまったわけだが、そこから石田先生と弟君の間には姉弟という関係を超えた愛情が芽生え、4人の子供を作るに至ったようだ。
もっとも弟君は石田先生のことは「大好きな姉ちゃん」と何度か言っていたのを聞いたことがあるが。
身体にハンデを抱えて子作りとは、なかなかやるもんだが。

「水上くんがこんな生活してるとは思わなかったな…」
「先生のことは未来や千秋からも色々聞いてるし、アイツはいい奴だし、困ったら支援しますよ」

そう言うと石田先生が笑う。
凄く素敵でいい笑顔だ。

「今回の件は打算でやったから感謝はいらないわ」
「単刀直入にお金の為?」
「ええ、千秋ちゃんから水上くんなら期待できるって・・・私も30越えて、いつまでもお水で稼げないしね」

子供と障害のある弟を抱えているのだ。
綺麗事は言ってられないんだろう。

「水商売以外に何か備えている?」
「ええ、千秋ちゃんに薦められて、今は会計士の勉強中・・・この前の試験は落ちたけど手応えはあったわ」

成る程・・・
30過ぎて需要が先細りする事を考えて勉強してるのは流石元教師だけある。
結婚に逃げれない分、資格職を狙っていくしかないのも理解できる事だ。

「パトロンになろうか?・・・会計関係できるなら僕の所で勤めてくれてもいいし」
「勿論、そのお願いで来たの・・・対価は身体で払うわ」

千秋があの2人に会いに行く前にセッティングしてくれたのだが、来てくれた理由はそれだろう。
打算を隠さない所にむしろ好感度が上がった。

石田先生が着ていたカーディガンを脱ぐ。
未来がティーカップやお皿をまとめてお盆にのせ、片付けに入る。

「しばらくは2人で頑張ってね♪」
未来はそう言ってキッチンに向かう。
残される石田先生と僕。

「…行こうか、先生」
「そうね……いつまでも先生って呼ばれるのもアレだから、礼奈、って呼んでほしいな」
「じゃあ、礼奈さん…」

SNSでこの小説を紹介

若奥さんの他のリレー小説

こちらから小説を探す