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他人のモノになった、あの娘
官能リレー小説 - 若奥さん

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他人のモノになった、あの娘 16

「仲がいいんだな」
「同志さ・・・私を振り回してくる厄介な奴だけどね」

その苦労が偲ばれる。
短い時間だが、未来が壊れてしまっているのは理解できた。
上野との結婚も反対していたらしいから、相当振り回されたんだろう。

「君が未来を受け入れてくれたから感謝してる」
「無理矢理でも受け入れさせる気だったんだろ?・・・それより、そんな僕に惚れたか?」
「そうだな、私の弁護士事務所開設費用と顧問弁護士契約してくれたら惚れるかもね」

ちゃっかりとしている彼女に思わず笑ってしまう。
いくつになっても、宮田千秋は宮田千秋のままらしい。

「復讐か?」
「それもある・・・君のグループ数人以外は坂東の子分みたいなモノだったから色々な・・・」

復讐が千秋の原動力なのは何となく感じていた。
彼女も何か大きな被害を受けたんだろう。
だが、理由はそれだけじゃない気もする。

「みんな幸せになってもいい筈だ」
「未来も石田先生もだろ?・・・勿論お前もな」

そんな話をしていると着替えた未来が現れた。
現れた未来はオフショルダーのニットでヘソ出しのトップスにローライズのショートパンツで見せパン。
メイクもギャルっぽくなって、あの同窓会の清楚なイメージは全くもって無かった。
これは、まさに彼女が言う通りヤリマ◯ビッチにしか見えない。

「この格好で誰にでも股を開く女だったからな未来は」

少しため息混じりの千秋とニコニコ顔の未来。
元が良ければ何やっても似合うんだなと改めて思ったが、嫌な気はしない。

「いやぁ、未来は本当に可愛いな」
「ふふふ、大輔くんに気に入って貰って良かった」

俺に身を寄せて甘えてくる未来。
千秋は『うむ、実に良いバカップルだ』と鼻白んでいる。
まあ、僕もそう思う。

「さあ、さっさと離婚届にサインして」

そう急かす千秋。

「石田先生の方は大丈夫なのか?」
「大丈夫・・・あっちはきっと上野の両親が全力で引き離すぐらいヤバいから」

ああ、理解はできんが納得はした。
内容は分からないが、別れさせるのに使ったのは何かがヤバいからなんだろう。

「石田先生は石田先生でそのうち幸せを掴む事ができるんじゃないかな…それが私たちから見て幸せなのかどうかはわからないけどけどさ」
「そうか、それならいいけど」
何かを知ってる様子の千秋。聞きたい思いもあったけど知らない方が幸せかもしれない、と思い言葉には出さなかった。

「大輔にはこっちね」
千秋が一枚の紙を差し出す。
「大輔と千秋の婚姻届ね。これは別に、今書いてもらわなくてもいい。お互い決意とか覚悟とかがあれば構わないけど」

そう言う千秋。

「女は再婚すぐ再婚できなかったんだっけ?」
「そうね、法律上100日はできないわ・・・それにね」

少し迷う様子を見せた千秋が意を決して言う。

「女側が妊娠していたらと言うケースがあるからの法律なんだけど・・・つまり、未来が妊娠していたらどうするかと言う話も当然しなくちゃならないと言う事よ」

そうか・・・
当然ながら未来は上野ともセックスしてる訳だから妊娠してないとは言い切れない。

「関係ないな・・・金と甲斐性だけはあるつもりだ」
「ならいい・・・だが、未来はちゃんと可愛がってやらないと誰にでも股開くぞ」

嬉々として離婚届書く未来を横目で見ながら千秋が言う。
それも理解している。

「ちゃんとどころかたっぷり可愛がってやるさ・・・それよりよく上野が離婚に同意したな」
「元々風俗通いが趣味みたいな男だし・・・更に言い逃れできない証拠たっぷりあった上に、上野の両親が離婚させたがっていたしな・・・まあ、あの両親ならバツはいくらでもつくな」

そう言う事か・・・
上野は確か40越えてると思うが、再婚相手いないんじゃないかと思ってしまう。

「そんな上野でも言い寄ってくる女は結構いるから不思議なんだよなぁ。まあ大半は金目当てなんだけど」
「まあ、わかるな」
「大輔のほうが上野よりも断然未来を幸せにできると私は確信してるから、頑張ってくれよ」
「お前の期待は裏切らないようにするよ」
なんだかんだ言って千秋はいい奴なのだ。

「はい!」
「おぉ早いな。ちゃんと書けてる?」
未来が千秋に離婚届を手渡す。

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