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他人のモノになった、あの娘
官能リレー小説 - 若奥さん

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他人のモノになった、あの娘 144

ゆっくり車を発進させる。
校門の方から歩と同じく卒業生の子たちが出て来るのが見える。その中には歩同様かなりお腹の膨らみが目立つ子もいて、中には隣にいる母親らしき女性もお腹が……そういうとこなのか。

「ホントだったらこの後はみんなで乱パやろうね、なんて言ってたけど」

歩はあっけらかんとそう言う。

「アユには輔にぃがいるから、お断りして出てきましたっ」

ここから向かうのは、歩のリクエストでラブホだ。
卒業式からラブホ直行してヤリまくりたいと言うのが歩のリクエストだ。

「ハルねぇはどーなの?」
「相変わらずだなぁ」

今回遥は連れてきていない。
まだ遥に変化が無いし、変化が無い以上は仲が拗れてる萌と合わせれない。

「一回壊しちゃった方が良くない?」
「こら、姉なんだから優しくしてやれ」

歩もこんな感じ。
話題に出すぐらいだから悪感情はそこまで無いが、決していい感情は持っていない。
萌に至っては、遥の名前が出ただけでムッとしている。
その上、貞操感皆無の歩でさえそうなのだから、連れて来ると言う選択肢は僕には無かった。

萌が遥に厳しいのは理解はできる。
同級生達の中で萌の立ち位置は加害者側に近いと受け止められていたからだ。
なので同級生の中では浮いた存在になっていて、仲良くしてるのは千秋や華、愛海と言った坂東と関わってない子達・・・
坂東とその取り巻きを追い込んでようやく同級生達に受け入れられてきたぐらいだ。

そんな中で、遥は完全に裏切り者扱い。
遥を庇うと若原三姉妹全員にヘイトが向き兼ねない。

肉便器として拘束され、その後も高校すら進学出来なかった子が多い一方で萌は大学まで卒業でき、遥は休学中とはいえ現役女子大生。歩も進学できるだけの金銭的余裕はあったらしいが本人が断ったという。

「ホントによかったのか?」
「アユは輔にぃ専用になるので問題はないです!」

そんな話をしているとラブホに着く。
中に入り、3人でベッドに腰掛けた。

「そうだ!・・・卒業式で撮ったの見てよ、輔にぃ!」

そう言ってスマホを見せてくる歩。
まず出てきたのは、歩を中心に3人の女子が満面の笑みでポーズを取る写真。
歩以外の2人の女子もお腹が膨らんでいた。

「ボテ腹卒業式できた記念だよー!」

全員の顔がむしろ妊娠した事を喜んでいる。
いや、勿論妊娠を喜ぶ事はおかしくないが、高校生がここまであからさまに喜んでいるのはちょっと凄い。

そんな写真以外にも、他の男女と写った写真がいくつもあった。
総じて言えるのは、女子達は垢抜けていてスカートが短く、男子はチャラい感じが多い。
歩の周りに集まる子達だけがそうなのか、学校がそもそもそうなのかは分からないが、真面目な生徒しかほぼいない高校に通ってた身としては結構カルチャーショックがあった。

「いやぁ・・・楽しそうだなぁ」
「うん!楽しかったよ!」

歩の無邪気な性格なら、この学校生活は楽しかったのだろう。
歩を含む女子達がスカート捲ってる写真もエロ以上に楽しさが伝わってくる。

いわゆる頭の方では底辺クラスの高校だけど、そんなところの方が皆ノリが良くて楽しかったりするのかね…
僕の場合は中学がアレだったせいで少しでも平和なところに行きたかった思いもあったから…ただ、高校時代の連中とはほぼ交流はないし同窓会の誘いなんてくるわけもないし、そういうとこでは歩のような環境が羨ましい思いもどこかにあるんだよな。
因みに歩は通っていた高校こそアレだが、決してお馬鹿と言うわけではない。まあ優秀過ぎたこちらの姉と比べたら大したことないかもしれないけど。

「輔さん、モノははっきり言ったほうがいいんだぜ」
「歩の顔を見たら全否定は出来んよ」

萌がやけに優しい眼差しで僕の肩をポンポン叩く。

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