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他人のモノになった、あの娘
官能リレー小説 - 若奥さん

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他人のモノになった、あの娘 139

千秋は産むつもりだったはずで、それを前の男が拒んで堕胎させたのだ。
落胆した千秋を慰めることもせず、そいつはまた千秋をいいように犯し、2度目もその繰り返し…

僕はそいつとは違うのだ。
子供に囲まれて幸せな日々を送る千秋の顔が見たいのだ。

「ここまででいいよ」
「んっ…」
優しく千秋の頭を撫で、腰を引く。
少し口惜しそうな顔をして、千秋は僕の肉棒から視線を離さない。

僕は千秋を立たせバイブを抜く。
すると千秋は僕に抱きついてきた。

「さっきの薫・・・コーチとヤッた後だったね」
「そうだな・・・メスの顔をしていたな」

フィギュアの試合で見る薫は、大人びた品がありながらも凛々しいアスリートである。
演技は確かに艶やかな大人の色気と豊かで情熱的な表現力と言われているが、それはそのコーチ門下生特有のものだ。

だけど、さっきの画面の薫は完全にオンナの顔・・・
発情したメスの顔だった。

しかも、タンクトップにショートパンツ姿で、明らかにノーブラだった。
巨乳と呼ぶ程ではないものの、充分過ぎる膨らみを見せつけるような感じもしていた。
テレビで見る薫ではなく、完全に別の顔の薫だったが、こちらが本当の薫なんだろう。

「しっかり調教されてるんだろうな・・・楽しみだな」
「私達と同じぐらいドスケベじゃないかな、薫は・・・それと、大輔に引退後の相談したいって言ってたわ」

有名人の薫を会社に入れる事はできない。
だけど、このセキュリティのしっかりしたマンションは有名人が住むには最適だ。
一応隣の部屋は押さえているから、そこに住んで貰ってもいいかもしれない。

「大輔、薫も可愛がってあげてね」
「もちろんさ」
「薫に、コーチのことを忘れさせるくらい激しいのドカンと一発お願い」
「向こうのほうがナニは凄そうだよな…」
「大輔だって負けてないぞっ」

千秋が抱き着いて僕の頭を撫でる。

「薫だって、大輔のことは、あの頃から好きだったんだからな…」

その千秋の言葉を聞きながら、僕は薫を迎える算段を考えたのだった。


時折、僕は恵美子と和佳子を連れて散歩する。
それは彼女達の精神的な回復の助けになればと言う話で、故郷に戻ったりしてるのだ。

高速の入り口から町を横断する綺麗で広い二車線道路。
この道路は坂東建設が手がけたもので、坂東に犯された子達の大半の家が、この道路建設の立ち退きで実家が消滅していた。
僕の家は道路隣接の土地だったが、高校卒業と同時期に売ってしまったので今は更地になっている。

そんな道路を歩き、和佳子達の家のあった辺りに来る。
今や家は道路の下だが、道路から伸びる石段が近くにあり、僕達はそこを登る。

同行したのは、恵美子と和佳子、そして華と絵梨香だ。
華と絵梨香を選んだのは、妊娠していないから和佳子達のサポートを頼んだ訳だ。
お揃いの白いコート姿の恵美子と和佳子は、どこか浮世離れした感じで石段を登る。
春先で少し暖かいから石段登りも心地よかった。

「和佳子の家がこの神社の下だったから、よくここで竹刀振っていてさ・・・僕なんか悪戯して追っかけ回されたりしたさ」

そんな話を華と絵梨香にする。
当然ながら、恵美子と和佳子は全く覚えていないし、この場所に何度来ても覚えていないようなのだ。
本当にこの周辺やあの時期の記憶だけすっぽり2人の頭の中から抜けていたのだ。

「そうなんだ・・・私もここでかくれんぼしたかなぁ・・・確か、スーとかとやった記憶が」

絵梨香が思い出しながらそう答える。

「私は勉強しろってずっと言われてたから・・・あんまり思い出が無いのよねぇ」

少し残念そうに華が言う。

僕はここに結構な思い出がある。
和佳子絡みの記憶が多いが、若原姉妹や千秋や未来との思い出も結構ある。
そう言えば、坂東に本気で挑んで殴り倒されたのもこの場所だった。

そんな場所も、和佳子は全く覚えてないとばかりにキョロキョロしてる。
僕達にとって見慣れた古い鳥居や社も、今の彼女には珍しいのだろう。

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