他人のモノになった、あの娘 119
「私達はね、全然靡かないものだから・・・2人揃って犬小屋に放り込まれたわ」
「そこで狂ったワカちゃん見せられて・・・ああなりたくなかったら従えって・・・」
思い出したのか身震いする2人。
確かに秋頃に元気な筈の紗英が落ち込んでたり、佑梨も暗かったりしたりしたのだが、あれは受験勉強の結果が出てないからだと思い込んでいた。
丁度、彼女達の成績も落ちて、第一志望が危ないとか言われてた気もする。
「最初、強がって抵抗したけど・・・やっぱり犬に初めて奪われるのはキツかったわ」
「そうね、2人してすぐ心が折れて坂東の靴を舐めて忠誠誓ったぐらいだもの」
そうか、彼女達もか・・・
そこで壊れた和佳子見るのは辛かっただろうし、実際ヤラれれば心も折れるだろう。
「最初はワカちゃん達のお世話係させられたけど・・・ワカちゃん達が出荷されて恐怖を感じたわ・・・次は自分達だって」
「そうよね・・・だから私達、坂東だけでなく取り巻き達にも媚売りまくったわ・・・喜んで奴らの肉便器になったもの」
「そこまでやって逆にドン引きされたのが良かったのかもね」
そんな話があったのか。
あの頃は悪夢だったろうが、今ではそんなこともあったねというように振り返る紗英と佑梨。
紗英が佑梨を後ろから抱きしめ頭を優しくヨシヨシと撫でている。
画面越しに、紗英が攻めるほうなんだなぁと妙に納得する。
「そのころの経験があるせいか、ユウちゃんって体当たりで何でもやろうとすることがあってね」
「ドラマの中でレイプされる役なんてあの頃に比べたらだいぶ楽だよ」
感情を露わにした体当たり演技が佑梨の持ち味と、確か評論家なんがが言っていた。
それが体験から来るものだったんだろう。
「こっちじゃ、同性婚できる州もあるから、いずれ落ち着いたらそうするつもりよ」
「いいなぁ」
紗英の言葉に千秋が羨ましいそうにする。
千秋にとって未来が佑梨と紗英みたいな関係だから羨んだのだろう。
「ちーちゃんはミクちゃんとでしょ?・・・ミクちゃんもユウちゃんと同じで暴走タイプだから大変そうだけど」
「うんまあ、そうなんだけどね」
確かに未来は暴走タイプだから、色々千秋も大変だっただろうとは思う。
そんな千秋のブラウスのボタンを外していき、露わになったブラの上から胸を揉む。
「ちーちゃんには子供産ませてあげたいね」
「ああ、毎日子作りセックスしてるさ」
紗英にそう言われて返すと、佑梨と紗英からはおーっと言う声。
そして千秋が真っ赤になる。
基本、野外で全裸にさせようが恥ずかしがらない千秋がこんな事で頬を染めるのが可愛い過ぎる。
画面越しとはいえ友人の目の前で行為を行うのが恥ずかしいのか。
佑梨と紗英は興味津々にこちらを見て…
「やぁん、さーちゃんだめぇぇぇ…」
「ユウちゃん可愛い。それにこっちも濡れてきてるよね?」
「あぁあ、輔ちゃんとちーちゃんが見てるのにぃ」
紗英の手が佑梨のビキニの下の布の中に潜り込んでいた。
こちらも対抗心が出てきて千秋の胸を両手で鷲掴みにする。
そんな風に互いにイチャイチャしながら話し合い、また今度帰国した時に会おうと言う事になった。
それまで1年近く間があるが、こちらもそれまでには落ち着いているだろう。
そして・・・
同窓会から半年程。
オフィスの改装ももうすぐ終わる頃になり、僕は自宅に久しぶりに未来を呼んだ。
美緒も出産を終え、子供達を呼び寄せ生活が安定してきたのもあるが、久々に3人で顔を合わせたいと思ったのもある。
風呂の中で久々に未来を膝の上に乗せた。
「もう、ミルク出るんだな」
「そうね、お腹もこれだけ大きくなったしね」
未来のお腹は膨らんでいた。
だが、残念ながら僕の子じゃなかった。
妊娠が発覚した時期から上野の子なのは間違い無い。
妊娠発覚した時は残念だったが、お腹の大きな未来を見ると凄く愛おしくなってくる。
この大きなお腹の中に入ってるのが僕の子で無くても大した問題ではない。
さっきから湯船の中で未来を抱きしめながらお腹ばかり撫でていた。
「千秋の子供はきっと男の子だから・・・この子は千秋の子供のものね」