他人のモノになった、あの娘 115
セックスが終わってすすり泣きしている遥を見ると、彼女が他人のものになってしまったのを実感する。
ただ僕にそれを責める資格なんて無い。
「輔さんには気乗りしないだろうけど、遥をモノにして欲しい」
色んな感情の入り混じった萌の言葉。
姉妹としての愛情だけじゃない複雑な感じは何となく読み取れる。
頷く僕に歩がニコニコしながら手を握ってくる。
「輔にぃ、ちょっと来てよ!」
「おい、服ぐらい着せろ」
「そんなのいいじゃん」
割と強引に歩に連れられたのは、歩の部屋だった。
「ここはアユとエロオヤジの愛の巣だよ!」
「引くわー・・・歩のそのノリに引くわー」
「なによーっ、それっ」
お互い笑い合う。
歩のこの感じでホッとしている自分がいた。
「最近どーしてか、校長が学校来なくなったり、ヤリチン君達が停学になったりしてるんだよねぇ」
「僕は何もしてないぞ」
「うん、モエねぇとちーちゃんでしょきっと」
歩の推測は正しいだろう。
多分、歩が僕に抱かれたから萌と千秋が邪魔者を排除したんだと思う。
かたや坂東に気に入られていた女と、坂東を嫌っていた女。
ともに頭の切れる人物で、一見ものすごく仲が悪いのではないかと思ったのだが、実際にはそんなところはなくて行動を共にしていた事が多い萌と千秋。
今回の件でもいろいろ裏で動いてくれて、本当に頼もしい存在だ。
「とーっ」
歩がベッドにダイブする。
「ここまで僕を連れてきて何をしたいわけ?」
「ふっふふ、以上の出来事からアユはちょっと満たされてないんですよ」
「ちょっと我慢した方が真人間に戻れるかもしれんぞ?」
「むー」
ベッドでゴロゴロと転がった後に、その上で胡座で座る歩。
パーカーのフロントファスナーが大きく開けられ、深い谷間と豹柄の布地のあんまり無いブラが丸見え。
胡座だから、デニムのミニスカートが捲れて同じ豹柄のショーツも丸見えだった。
遥とは違い、歩の私服はビッチですよとアピールしているような格好だった。
「まあでもハルねぇの気持ちは分かるわー・・・ハルパパってイケメンだし、お金持ってるし、チ◯ポデカいし、セックス上手いし、優しいし・・・それで特別だなんて言われれば惚れるよ普通」
「ああ、そんな気はした」
直接面識は無いが、元々は相当なやり手でモテたんだろう。
「オトコに惚れないモエねぇがメロメロだったしねー・・・惚れて赤ちゃんまで欲しいって言ってたのはハルパパと輔にぃぐらい」
僕の名前が出てきたのは結構嬉しい。
萌は相当苦労したみたいだし、優しくしてやりたい。
「アユもハマったけど、輔にぃとヤル方が特別感あるんだよね」
特別感・・・
それがポイントだろう。
「じゃあ、歩も僕だけの女になってくれるか?」
「ふふっ、それはいーよ。輔にぃはアユのことすっごく可愛がってくれるし、とっても優しいし、モエねぇもハルねぇもみーんな大好きでいてくれるし…」
それは皆が僕にとって特別な存在だからだ。
「できればアユは、毎日輔にぃとヤリたいって思う…でも輔にぃにムリさせちゃダメってモエねぇに言われてるから…」
多分、無理をさせるなと言うのが本心じゃなく、歩がビッチ過ぎて求めてくるのを心配したんだろう。
確かに初めて歩を抱いた時は萌と共に気絶するまでヤッたから、あのペースを心配したかもしれない。
でも、あれは軽い運動みたいなものなんだけど・・・
僕にとっては普通でも、萌にとっては違うんだろう。
「だいたい、ウチのパパってさ・・・週3で1日2回ぐらいしかできないようになってさー・・・全然足りなかったんだからー」
そんな風に言う歩。
見た感じの性欲の強さなら全然足りないだろう。
何せ小さな頃から性感開発されてたのだから無理と言うものだ。
「それで色んな奴とヤッてたのか?」
「うん、そーだよ・・・輔にぃが迎えに来てくれないんだもの」
「それはすまんかった」
歩の頭を撫でてやるとエヘヘと笑う。
無邪気な性格に性欲だけ植え付けたんだから、そりゃあセックスモンスターに仕上がるだろう。