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未亡人の性愛
官能リレー小説 - 若奥さん

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未亡人の性愛 3


「はぁ……」
 正直、そうしたい気持ちがない訳じゃない。
男と一緒に過ごせば、自分だって幸せになれるだろうし。
こんな風に家に帰ってきて一人で鏡の前に立っているよりは、ずっとずっと幸せに──。
 もしも私が陽子みたいに、別に浮気ぐらいどうってことないって言えるような女だったら……。
この部屋には毎日何人もの男が代わる代わるやってきて──、私はそれぞれ違う男にいろいろな抱かれ方をしていたかもしれない。
「……」
 けれどやっぱり私は……、そういうことがしたいという気持ち以上に、死んだ夫を裏切りたくないという気持ちの方が大きいのだった。
 だって彼は死にたくて死んだ訳じゃないんだから。
 理不尽に人生を終わらせられた挙句、遺した妻まで他の男に取られるなんてことになったら……。
そんなの、彼があまりにも可哀相じゃないか……。

──うん、本当にそうだ。やっぱり私は今まで通り、これからも一人でいるしかないのだと思う。
「ったく、何考えてたんだろ、私……。もうホントに……、陽子があんなこと言うから……」
 変なことを考えたせいか、股間がじっとりと濡れてしまっていた。
 
──まずいな……、明日もまた仕事があるのだ。
 たくさんの男性と接する機会があるのだから、今日のうちに鎮めておかないと。
 じゃないと本当に、陽子が喜ぶようなことになってしまう可能性もある。
 ──よし、ちょうどお風呂に入る前だから、少し慰めておこう。
 私はそう考えて、裸のままでベッドに倒れ込むのだった。



ーー今までの自慰といえば、生前の彼との行為を思い出してすることが多い…というか、ほとんどがそうだった。
今横になってるこのベッドで、彼と私は数えきれないくらい愛し合ってきた。
だから、今日もまた。

右手を乳房に、左手を股間にもっていき、ゆっくりと撫でまわす。
予想以上に濡れてる。いつもこんなんじゃないのに。やっぱり陽子の話を聞いて、違う感情が私の中で湧き上がっているんだ。信じたくないけど、きっとそうだ。


「んんっ、はあっ、んはぁっっ」
乳首が立ってくる。
心なしかいつもより激しいのを求めてる。なぜだ。やっぱり陽子の……

「あぁぁ、んあっ、えっ、あぁ…」
熱い。身体が熱い。
それに、いつもの妄想と違う。

いつも相手は彼だった。それが今日は違う。
見たことも会ったこともない男が私を好きなように犯す。私はそれに悦びの声をあげる。なんで、想像もしなかったことが、なんで??

「あぁん、いや、ダメぇええ」
一度動かした指は止まらなかった。

「ああっ、ダメぇ、ダメぇ、イっ、イクイクイクっ!!!!!」

私はイッた。
こんなに激しい自慰…彼を亡くしてから、初めてだ。
私の中にずっと眠っていた何かが、解放されたような気がした。
まさか、陽子、こういうことだったの?
でも、まだなんか信じられないんだよ…………


陽子からメールが来たのは、お風呂から出た後の事――

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