ヒメゴト。 6
麗華に連れられるまま広大な土地の中へ。
しばらく歩くと
「こちらです」
と麗華が言い、ドアを開ける。
「あー、来た来た!待ってたよ、センセ!」
相変わらずの大きな声でエリカが言う。
「お、おう…」
もちろん、聖羅と可憐の姿もある。
「なあ、聖羅…なんてカッコだよ…」
「ふふっ、どう?似合う?」
王道のサンタコス。だが何かがおかしい。
ミニスカでヘソ出し。
ギャルっぽい見た目の聖羅にはぴったりかもしれないが、正直目のやり場に困る。
「おう…そんなセクシーサンタならウチに来てもいいと思うな」
「も〜センセったらぁ〜」
…だからといって抱きつくのはやめなさい。俺の一部分が大変なことになるから。
そんな俺と聖羅を見ながらニコニコしている可憐。
この美少女はホント、他の誰かと一緒だと控えめでおとなしい子だ。
…その分、2人きりのときの主張というか、我の強さは計り知れないが。
サンタ帽をちょこんと被っている。可愛い。
厚手であろうベージュのニットのセーター…からでもその双丘は、はっきりと見て取れる。何と刺激の強いものだろうか。
「先生も来られたことですし、始めましょうか!」
麗華が何か大きな台車を持ってやってきた。
「いい匂い!」
「おいしそう♪」
エリカと聖羅が声を上げる。
台車の上には、フライドチキンとクリスマスケーキが乗っている。
麗華が場を仕切り、ジュースを皆に注ぐ。
どうやら酒ではないようだ。安心安心。
「では、メリークリスマス!」
麗華の声を合図に、グラスをつき合わす。
楽しいパーティーの始まりだ。
「はい先生、アーンしてくださいっ♪」
麗華がチキンを差し出す…ってそれ骨付きでしょうがっ。
迂闊に噛み付いたら歯が危ないですって。
「センセ、こっちもあーン」
同様にエリカも。だからおまえも(ry
…まあ、チキンは普通に美味いからいいんだけどね。
「せんせぇ、こっちは骨なしですよぉ」
可憐もこちらに差し出してきた。
それなら安心、とばかりに俺はそちらに食いつく。
「ほほぉ、センセは可憐のことがお好き?」
それを見た聖羅がニヤリと笑った。
…嫌な予感。
「い、いや、そんなことは…」
何とかしてはぐらかさないと。
「可憐と授業後2人きりになることあるよね?そこでいい関係になってるとかー」
聖羅、お前知ってるのか!?
それとも可憐が言ったとか…後ろでニコニコしてないで何とか言ってくれ。
「あ、あのなあ…」
「別にダメとか言ってる訳じゃないよ。むしろそれならそれで応援するからさ」