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未来宇宙史
官能リレー小説 - SF

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未来宇宙史 10

「どうしたのー、真っ赤よ? リラちゃん」
 顔をうつむかせ、髪の隙間から覗く耳でそう判断しただけのエナに、肯定するかのように手で顔を覆うリラ。
「初心ねー、これは処女率高そうよ? そう言えば、リラは地球出身じゃないのよね。秘薬を飲んでないのなら、中出しし放題なんじゃない?」
 卑猥な言葉の羅列に耐えきれず、ますます顔(耳)を赤くするリラに嗜虐心がくすぐられたのか、エナの饒舌さが加速する。
「じゃあこうしましょう! カイルはわたしで我慢して、リラでい〜っぱい射精すの。図らずも密航みたいになっちゃったリラの後ろめたい気持ちも、肉人形扱いされることで緩和されるし、カイルは焦らされて快感が倍増するしで良い事尽くめじゃない!?」
「おまえなぁ……」
 気圧されたのか反論に力が入っていないカイルを一瞥し、にぃーっと笑うエナ。
「あれあれぇ〜? 立ち上がって言わないところを見ると、別のところが勃ち起(あ)がっちゃってるのかなぁ?」
 低俗な冗談を吐きつつも、否応なく高揚する心拍数。リラの加入にも多少の不満があったのか、発言の過激度が増しているのはエナ自身も自覚はしていたが、勢いで言った面もあるので、思いもよらぬ方向に進んでいることに戸惑いつつも、同時に興奮を覚えていた。
「ふふふ……じゃあこんなことしちゃうとどーなっちゃうのかな?」
 カイルを横目で見遣りつつ、リラに近づき立ち上がらせたのち、勢い良くセーターを捲る。
「えっ、えっ?」
 予想だにしていないことを次々とされ、半ば放心状態になっているリラ。その無防備な肢体は、凝視するようなカイルの視線に晒されていた。
「食い入るように見すぎじゃない? わたしの時はそんな焦がれるように見てくれなかったくせに」
 と言うエナは決して不快感を顕にするような表情はしてなく、むしろ楽しんでいるようにも見えた。
 それもそのはず、エナの言葉で興奮しているからこそのカイルの行動だと理解しているからである。
 つまり、歯止めの効かない行為は加速していくわけで……。
「もっとよく見えるように足開いて?」
 リラとカイルに距離が開いていると言っても、十二分に全容が視認できる距離であるのは確かだった。
 放心状態のリラを、これ幸いとばかりに卑猥な体勢へと誘うエナ。背後から右手を差し入れ、リラの右脇を支えることで体勢を安定させつつ、体をかがませ左手でリラの太ももをまさぐる。当然、さりげなく足を開かせるのも忘れずに。
 少し頬を赤く染めただけで、リラは覚醒する素振りを見せない。調子づいたエナは、秘部へと指を這わせ、陰唇を開いていく。
 淡いピンク色を想像していたエナだったが、そこは予想以上に充血しており、言葉による興奮をリラには期待していなかっただけに、嬉しい誤算と言った心持ちであった。
 ふぅん、と鼻を鳴らして、かすかに漂う淫臭を吸い込み、二本の指で開いた秘部を、中指で撫で上げていく。そんなエナの様子をただただ眺めていたカイルだったが、無意識に手が自己の熱みを帯びた部分に伸びていた。
 じわりと湿り気を帯びたソコは、時に指を滑らせ、時に指を留める。思い通りに行かないもどかしさが、更に快感を増幅させる。
 リラの体をなぞるエナの指と、カイルの指がいつしか同期し始め、透明な潤滑液も同じように溢れ出した頃……
「ふぅ……んっ!」
 つい先刻のエナの呼吸に呼応したかのように、リラの喘ぎが洩れ出る。
 その淫靡な響きに、カイルの体がビクッと震え、その声に反応してエナが興奮を高める。
 互いに連鎖反応を繰り返すことで、辺りには卑猥な淫音が、まるで音楽を奏でるように響いていた。
「くちゅくちゅってやらしいね……」
 上気した声でエナが暑くなった息と共に言葉を吐き出すと、またもカイルの体が震えた。
 目の端でそれを捉えたエナが更に興奮し、リラへの刺激を強めていく。

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