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未来宇宙史
官能リレー小説 - SF

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未来宇宙史 15

「くぅ……」
 一番初めに根を上げたのはカイル。高まる射精感を必死に押し込めながら、どこに出すのかを逡巡する。無意識に向けた視線がリラを捉え、這い寄って来ていることに気付く。
 おあつらえ向きな焦らしプレイに、思わず妖しい笑みを浮かべるも、精を吐き出す場所に当たりを付けた安心からか、少し余裕の生まれたカイルは、エナの喉奥で陰茎を膨張させ、その感触を楽しんでいた。
 対してエナは、口内で膨張するカイル自身から快楽を受け取り、秘部を慰める指へと伝えていく。
 伝染した快感と、濡れそぼった秘部に思わず指を滑らせてしまったがゆえに、強く引っ掻いてしまったかのような刺激で、じわじわと絶頂に近づいていくエナ。
 尚もカイルに近付こうとして、不規則な振動を受けながら顔を歪めるリラ。
 視界の端に捉えつつ、突き入れを強くしていくカイル。
 射程に入ったことを認めると、エナの頭を強引に引き、陰棒を引き抜く。その動作で陰核が刺激され、一人早く絶頂に達する。
 寸でのところで引き抜いたため、わずかな刺激でもあえなく放出してしまいそうなカイルに、淫穴までは間に合わないと感じたリラが口を開けて待ち構えると、その恍惚たる表情と、息遣いから漏れる吐息が、限界へと引き上げてしまう。
「だっ……出すぞ!」
 せめてもの足掻きとして、声を荒げることで絶頂を抑え込む。
 だが、その声に呼応したかのように舌を伸ばすリラの舌先が、カイルの裏筋に触れた途端、濁流となって迸る精液。
 どこにそれほどの余力があったのかと言うような量を吐き出し、リラの口周辺を汚した上に、あろうことか顎から垂れて身体全体を白く染めていく。

 途方もない快感に、徐々に意識を失っていくカイル。
 舌先に触れた僅かな衝撃で、時を同じくして昇り詰めたリラだったが、愛おしそうに精液を撫で回しながらも、少しずつ力が抜けていく。
 うつ伏せに倒れるカイルと、仰向けに倒れるリラだったが、カイルが意識を手放していなかったため、怪我をするような事は辛うじて無かった。
 眠りに落ちる寸前、抱き合うような形になっている二人を見て、エナは羨ましさを抱いてはいたものの、瞼の重みには耐えきれず、まどろみに身を任せていった。
 ほぼ全裸の三人だったが、船内はサーモグラフィで温度管理されており、体温が下がりすぎないよう、温風と床下に張り巡らされたヒーターで局地的に暖められる。
 戦闘に特化した宇宙船ではこうはいかない。被弾の衝撃でセンサーが壊れてしまえば、的確な温度管理など望めないからだ。
 惑星ガンダルヴァには戦闘に特化した、言わば宇宙戦艦と呼ばれるものも多く存在するが、カイルやエナがそれらを避ける理由の一つとして、居住性が著しく損なわれる点が挙げられる。
 一般的には、航行速度や旋回速度を上げる目的で鋭角かつコンパクトな設計をするため、場合によってはテーブルを置けない、といったことが起こる。
 地球側からの支援で、戦艦クラスのものも入手可能だったが、航路が長いので、すぐさま選択肢から外れたほどだ。
 無論、居住性と戦闘能力を兼ね備えたものもあるが、二名での操縦は現実的ではなかったし、金額も跳ね上がるため、食料などの支援物資がほとんど貰えない状況だった。
 早くどこかの惑星を活動拠点にして稼ぎ、チューンアップか買い換えをするのが目下の指針といったところか。


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