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銀河を翔る助平
官能リレー小説 - SF

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銀河を翔る助平 8

「…話は分かったよ。確かにリスクは高いが利益も大きそうだ」
「だろ!?」
「だが分からない事が一つある。アンタだよ。なぜロシュフォートの政変に一口乗ろうなんて考えたんだい?」
「えっ!?そ…それは、何て言うかな…俺もそろそろデッカイ仕事がしたいと思って、まぁ…」
「怪しいな…何か私に隠してないか?」
マティアは俺の顔を覗き込んで言う。
「じ…実は…」
俺は姫様を保護した事を話した。マティアの顔が見る間に険しくなる。
「このバカ!!やっぱり女絡みか!しかも王女に手を付けるなんて…!!」
「ま…まだヤってねえよ!それに俺だって助けてから姫様だって知ったんだ!!」
「その姫様を私の前に連れて来な!!す巻きにしてロシュフォートに投げ返してやる!!」
「やめろ!!もし戦いもせず姫様を新政府に引き渡してみろ。俺達は宇宙の笑い者だ」
「クソッ!!戦うしかないって事かい!」
「頼む!マティア!力を貸してくれ!!」
「ハァ…仕方ないね。この貸しはデカいよ」
「ありがとう!マティア!!」
マティアを抱きしめようと両手を広げた俺の顔面に彼女の蹴りが入った。
「勘違いするな!アンタじゃなく、団全体の事を考えて決めたんだ」
「…へい」


さて、ロシュフォートのクーデターにより周辺の国々は革命政権をロシュフォートの正統な政府と認めるか否かの選択を迫られていた。
「はぁ…ロシュフォート王国は保守的だったからなぁ…ウチみたく議会制を取り入れてれば良かったのに…」
「殿下の政治手腕は爺も評価いたしますが…夜の方はもう少しお控えになった方が…」
「うるさいなぁ…しょうがないだろう?貴族共が娘達を送り込んで来るんだから。追い返す訳にもいかないしな…」
爺と呼ばれた老人に対し横柄な態度を取る十代半ばとおぼしき少年…彼はアルビオン王国の第一王位継承者にして摂政のカイン王子である。彼等が今居るのは後宮と呼ばれる所だ。時期国王ともなると、日々の政務をこなしながら将来の妻も選ばねばならないのだ。
アルビオンでも二年前に民主化運動が激化し革命寸前になったが、当時から病弱な国王に代わって政治を任されていたカインが議会制を提唱し王制は守られた。

「ロシュフォートに関する情報は不確実なものでも構わないから全て持って来い。軍はいつでも出撃出来るように準備しておけ」
彼はそう言うとベットの上で気絶したまま寝ている裸の娘の尻をポンと叩く。
「暫くは“花嫁選び”もお預けだな…」

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