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銀河を翔る助平
官能リレー小説 - SF

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銀河を翔る助平 7

そこで俺はロッソに言った。
「ケネックに繋いでくれ・・・」

すぐにモニターにケネックの顔が写し出される。
優雅な貴族風の美青年・・・それも奴の交渉術の道具の一つだ。
何せ奴の八割はハッタリで出来ているくらいだ。だが、そのハッタリの威力は誰もが認める。
「何?キャプテン・・・僕の優雅なティータイムを邪魔するだけの大事件でも起こったの?」
多少は鼻につく態度だが、クロイツに比べれば凄まじくマシ・・・ティータイムとやらは本当だろうが、奴の情報網なら今回の事を知らない筈は無い。
「ケネック、ロシュフォートから何をふんだくれば一番儲けれる?」
単刀直入、ケネックに聞く。姫様の身体を使わない以上、俺が全員を納得させれるのは金だ。ケネックはまるでその答えを待ち望んでいたように笑って言った。
「ガルハライト鉱山の採掘権、まずはそれだね。確かあれは貴族達の特権だったと思うけど?」
すぐに答えが帰って来るって事は下調べしてたって事か・・・
「用意周到じゃねえか、ケネック」
「キャプテンなら一枚噛みそうな話だったからね」
キザなポーズで髪をかき上げて言うケネック・・・俺に同調したと言うより『利益有り』と見たんだろう。
そうじゃなきゃコイツは姫様を高値で売る話をしてる筈だ。
「他にも色々考えてるんだろ?」
「まあね・・・だけど問題はロシュフォート宇宙艦隊と彼等に味方する国家だね。ドンパチは僕の専門じゃないから・・・」
ケネックがこっちに付いてくれたのは有難い。あとはゴルダとマティアだ。主戦力となるこの二人が居ないと宇宙艦隊とは戦えない。
「とりあえず私、兄貴を説得してみるわ」
「頼む、リシェル。お前が頼りだ」
「ゴルダ艦長はリシェルに任すとして、残るはマティア艦長ですね…」
「あぁ、一番厄介な奴だな…」
とりあえず俺達はマティアを説得すべく、高速戦艦エンレイターへ向かった。

「断る!」
マティアは俺の顔を見るなり開口一番そう言った。
「…まだ何も言ってねえじゃねえか!」
「アンタがわざわざエンレイターに来るのは、何か無茶な相談事を持って来た時か、アタシを抱きに来た時かのどっちかだ」
鋭い…さすがマティアだ。だが俺だって簡単に引き下がる訳にはいかねえ。
「まあ、話だけでも聞いてくれよ。俺達海賊団が今後一層大きく飛躍するチャンスなんだ…」
俺はマティアに事のあらましを話した。ただし姫様の事は伏せてだ。

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