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銀河を翔る助平
官能リレー小説 - SF

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銀河を翔る助平 3

「はい。私は、ロシュフォート王国王太女、アイナ・アリサ・ロシュフォートと申します。」
白雪のような肌と、白雪のような白いドレス。
醸し出す高貴さだけでも、本物の姫様だと思える。

「頭領!バイオチップの個人識別も適合しました!確かにアイナ王太女に間違いありません!」
「なるほど・・・・確か、ロシュフォート王国は1月前に革命が起きたんだったな。」
「はい・・・。」
ややうつむき加減になってアイナとかいう姫様は答えた。
先日、革命が起きて倒れたロシュフォート王国。
・・・ってことは意地でもこの姫様を捕らえようと、今頃革命軍の艦隊が探してることだろう。

俺は近くにいた参謀役のロッソに尋ねた。
「ロシュフォート王国の艦隊はどの程度だ?」
「はい。戦艦14隻、巡洋艦20隻、駆逐艦33隻です。革命で失われた艦もあるかもしれませんが、大多数は残っていると見るべきでしょう。それに彼女が艦艇ではなく宇宙艇に乗っていたところをみると、軍部も革命側に加担したようですな」
理知的な広い額(禿では無い)の男、ロッソが答えた。

俺の頭にいくつかの案が浮かぶ。
まず、身代金を要求して新政府に彼女を引き渡す・・・没。海賊は基本的に宇宙の全国家から犯罪組織として扱われているから、交渉の席に着いてくれる訳が無い。
それにアイナ王太女を革命政府などに引き渡せば処刑される可能性が大きい。
こんな美女をそんな風に扱うのは俺の信条に反する。

彼女をどこかに隠して、追求されても知らない顔をする・・・没。
なぜなら、この近辺では彼女を隠せるような星など無い。
革命軍寄りの立場を取る星が多すぎるのだ。

となると・・・・俺はこんな美女を見捨てられない以上、革命軍と勝負するしかない。
こうして、俺は初の大仕事・・・というか、1国の新政府軍との全力対決へと引っ張り込まれたのだった。
「あの・・・私の身柄は、どうなるのでしょうか?」
アイナ王太女が問いかけてくる。
「今の状況を考えると、我が艦隊は革命軍と戦うより無いな。勝利の日まで、貴女は俺が保護するよ。」
それを聞いたアイナ王太女は複雑な表情を浮かべた。
「あ?革命軍と俺達が戦うと何か困るのか?」
俺が問うと彼女はやや暗い表情で言った。
「いえ、そうではないですが・・・革命軍も元は我がロシュフォートの民、戦いとなればカイザー殿や海賊団の皆さんにも国民にも出血を強いる・・・それを思うと・・・」
さすがはお姫様、慈愛に満ちた優しいお方だ・・・でも優しいだけじゃ現実は通用しねえ。

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