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銀河を翔る助平
官能リレー小説 - SF

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銀河を翔る助平 18

「さあ!そんな事より飯だ飯!酒と食い物を持って来い!」
カイザーはそう言ってパンパンッと手を打った。それを合図に殆ど裸の美女達が酒や美味そうな料理の乗った膳を持って次々に入って来た。船娼婦達だ。
「「「おぉ!?」」」
これにはアルベルトら義勇軍幹部達も目を見張る。ロシュフォート宇宙軍にも慰安婦は居るが他国の軍でもそうであるように地上の慰安施設にだ。艦艇に乗り込んでいるというケースは珍しい。
「フフン…どうだ?」
「いや凄い!…しかし古の時代、我々が母なる惑星に縛られていた頃の洋上海賊は船に女を乗せる事を不吉だとして嫌がったと言うが…」
「いつの話をしてやがる。そんなもん根拠の無ぇ迷信だ。宇宙軍にも女軍人は居るだろう。俺達はいつでもどこでも美女・美酒・美食を楽しみてぇ性分なんでな」
「なるほど…極めて海賊らしい即物的な思想だ」
…と言うアルベルトに一人の美女がしなだれかかって来た。
「おぉ!?」
「ウフフ♪そんな難しい事言ってないで…さあ、お酒どうぞ」
グラスを渡され酒が並々と注がれる。
「う…うむ、ではいただこうか」
「キャ♪良い飲みっぷり〜。さっすが貴族のお兄さんね。こっちの料理も食べてぇ〜」
反対側から別の女が来て食べ物を勧めて来た。アルベルトは飲み食いしながら思う。なるほど、美女、美酒、美食…悪くない。

…などと考えていると、何と女の一人が彼のベルトを外し始めた。
「お…おい!!一体何をする気だ!?」
「何をする気って…ナニをする気に決まってるじゃなぁ〜い♪」
「こ…こんな所でそんな事が出来るか!!そもそも我々は話し合いに来たのだ!おい!!カイザー!」
アルベルトは顔を真っ赤にして怒鳴りながらカイザーの方に目をやる。ところがそんな彼の目に飛び込んで来たのは、女にフェ○チオさせながら頭を撫でてやっているカイザーの姿だった。
「あぁ…良いぞ、上手だ…」
「カ…カイザー!!」
「へへ…んな熱くなんなよ。お堅い貴族様にゃあちょっと刺激的過ぎたか?しかしお前だって男と女の交わりが珍しいって歳でもねえだろうが」
「そ…そういう問題ではない!!」
そんなアルベルトにカイザーは「やれやれ…」といった風に肩をすくめ、女に言った。
「ありがとよ、もう良いぜ…」
それを合図に女がカイザーのペ○スから口を離す。すると成人男性の平均値を軽く上回る見事な巨根が姿を現した。これにはアルベルトも思わず尻込みしてしまう。
(こ…これがアイナ様を虜にしたモノか…)
若干の嫉妬を覚えながらソレを見るアルベルトにカイザーは言った。
「アルベルト、良〜く聞け。俺はヒスターの革命政権をぶっ潰すために、これからちょっとした茶番を演出しようと思う。喜べ。お前にはその主役を演じてもらうぜ」
「はぁ?い…いきなり何を言い出すのだ?話がサッパリ見えんぞ…」
「よぉ〜し、なら今から聞かせてやる!俺のプランをなぁ…っ!!」
カイザーは女を後ろから貫いた。
「あ…ああぁぁぁ〜〜んっ!!!!」
宴席に女の嬌声が響き渡った。


「か…かかか…閣下ぁ〜〜っ!!!」
内務大臣のミラン伯爵がまるでこの世の終わりのような顔で執務室に駆け込んで来た。
「落ち着け、一体どうしたというのだ?」
「我が内務省情報局によると本日14:30、カイザー海賊団と王政派貴族義勇軍がロシュフォート宙域において遭遇し戦闘を開始、同15:20に戦闘は終了したそうです!」
「ほう…して、勝ったのはどちらかね?」
「はあ、それは…テレビをご覧ください」
「テレビ…?」
ヒスターは首を傾げながら机に置かれたリモコンを手に取り、壁に向けてボタンを押した。壁が左右に開き、巨大なモニターが現れる。電源が入るや否やアルベルトの顔が映し出された。
「シュヴァーリエの若僧ではないか…ヤツは確か義勇軍艦隊の…」
するとアルベルトが話し出した。

『ロシュフォート王国国民諸君!私は王政派貴族義勇軍艦隊司令アルベルト・ド・シュヴァーリエ侯爵である!この映像は第三国の民間放送局の協力を得て放送している!本日、我が義勇軍艦隊はカイザー海賊団との戦い、これを打ち破り、海賊共の手からアイナ王女殿下をご救出あそばす事に成功した!』

「何と…」
ヒスターは驚き、目を見開いて言った。
「シュヴァーリエのヤツ、民間船の寄せ集め船団でカイザーの戦艦隊に勝ちおったか…家柄だけが取り柄の無能と思っておったのに…」
「とにかく続きをご覧ください…」

『アイナ王女殿下はご無事である!繰り返す!王女殿下はご無事である!…国民諸君、これで我々の敵はロシュフォート王宮に陣取る逆賊ヒスターのみとなった!思い出して欲しい!国王陛下は我ら貴族の免税権や不逮捕権などの特権を廃し、貴族平民の区別無く全国民から選出された議員によって成る国民議会の開設を望んでおられた!それを潰したのがヒスターだ!ヒスターは国民の敵だ!私は今あらためて諸君らに訴えたい!銃を取れ!我々と共に戦おう!』

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