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銀河を翔る助平
官能リレー小説 - SF

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銀河を翔る助平 15

「念のためにもう一度聞くが、それは本当なのだな?嘘偽りは無いのだな?」
「はい閣下、嘘は申しません。誓って真実でございます。全て私達にお任せいただければ、万事うまくいきましょう…」
「うむ、しかしまさか“お前達”がそのような事情を抱えておったとはなぁ…ククク、ヤツラの慌てふためく顔が目に浮かぶようじゃわい」
「報酬に関しましては後ほど請求させていただきます。ご安心ください。私達の主(あるじ)は無茶な要求はいたしませんので…」
かくして謎の密約は交わされた。


その頃、カイザーの海賊艦隊は義勇軍の船団と対峙していた。
「…相手の数は約20隻、ただし殆どが民間船に武装を施しただけの急造艦です。一隻だけ巡洋艦がありやす。これが旗艦でしょう」
ロッソの報告にカイザーは艦長席にふんぞり返り、モニターを眺めながら言う。
「何でぇ、付け焼き刃も良い所じゃねぇか。俺達もナメられたもんだなぁ…」
「…でも奴さん、やる気だけは満々のようですぜ。どうします?」
「…ったく、カインの野郎のせいだぜ?俺と姫様のラブシーンを収めた立体ムービー、全宇宙ネットでバラまきやがって…俺はあくまで参考のために渡しただけだってのによぉ」
「そりゃあ頭領が悪いですよ。でも…」
「何だ?」
「お陰でこの通り、ロシュフォート国内の反ヒスター派を明確に浮き上がらせたって訳でさぁ!」
ロッソはモニターに移る義勇軍の船団を指差して言った。
「でもアイツらヒスターより先に俺達に牙剥いて来やがったぜ?どうすんだよ?この状況…」
「そこを何とかするのが我々の役目ですよ」
「ハァ…カインの野郎、無茶振り過ぎだぜ」
カイザーは溜め息を吐く。


しかし、カインも鬼では無い。ステルス潜宙艦を配備させ雷撃態勢を整えており、情報収集に当たる。
「王子様も人が悪い……」
艦長のフォルゼルはカインとは士官学校の同期で有り次世代を担う人材、その一人である。
「艦長、義勇軍ですが」
「副長……情けは無用だ、冷静を失った民に情けを持っては……」
「……カイン様はそれを恐れて議員制を」
「無論議員にもそれなりに責務を負わせ、不正は即処罰だ。古の星ではよく使われた手口だよ」
「古の星……我等のルーツですな」
「艦長、義勇軍艦隊に動きあり!」
「統制が取れなくなったか!」
「あの王女の官能さなら……分からなくもありませんね」
副長は大ベテランで既に色には興味が無い……来年でお勤め終了と言う年齢である。
「義勇軍が砲撃開始!」
「雷撃標準を敵旗艦と思われる巡洋艦に!」
「???」
雷撃手の頭に?が浮かんだ。副長が補足する。
「アレは旗艦では無い可能性があると言う事だ!」
「はあ、義勇軍もバカでは無いと…」
「怖いのはズバ抜けた英雄が出て来る事さ」


一方、カイザーは砲撃戦をしつつも白兵戦に備えていた。
「頭領、ここは使える手札を使おうよ」
キャシーがニッコリという。全裸に貴金属を飾っただけのアイナがカイザーに飛びつく。
「おい、ちゃんとカバーしろよ」
すると其々の船から委細承知と返信が来る。
そして…


これにはフォルゼルも苦笑するしか無かった。カイザーがアイナを座位で無茶苦茶に犯している映像が流されたのだ。
「副長、後で乗務員分のディスクに複製しておけ」
「イエッサー、息子にはいい土産ができましたな」
「各員、この任務が終わればラ・スーフェルの娼婦士官と一回ヤル分オゴってやる!さあ、戦争の時間だぁ!!」
ラ・スーフェルとはアルビオン王国内にある軍の保養地であり、娼婦士官とは海賊の船娼婦と同じ役割を持っている。
彼女達も元は海賊らの船娼婦であるが、海賊は自分達がこれまでと覚悟を決めると船娼婦らをライフボートに載せて放出する暗黙のルールがある。古の時代から“女と子供は絶やすな”と言われているからだ。
アルビオン王国では彼女達を保護して社会生活に復帰させるのだが、そう上手く行くのは僅かと言う。多くがまた娼婦になるのだ……そこで娼婦士官として兵士達の精神衛生回復を担わせる事にした……彼女達は不妊処置されているが卵巣の復元は容易い。ただ、これを利用するには一般兵の給料だと精々一回だ。
「艦長、大判振る舞いですな」
「貧乏くじに付き合ってくれるからな」
通信士は苦笑する。

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