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銀河を翔る助平
官能リレー小説 - SF

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銀河を翔る助平 13

ところが新政府軍内は一枚岩ではない……革命政権樹立後、幹部達の思惑が交差していた。カインはそこに目を付けた……流した噂は“革命政権はアイナ王女を海賊もろとも始末するのが目的”や“海賊と裏取引してアイナ王女を奴隷化しようとしている”とデマを流したのである。
ガタガタになった所でアルビオン軍が誇るステルス戦闘艇による奇襲をかけた。カインはカイザーの技量は高く買っていた……これ位の奇襲で変に軍を動かす事は無いと分かっていたのである。

カイザーはロシュフォート軍の混乱に戸惑っていたがアリスが姿を見せた。アイナは漸く落ちついたのかご主人様の胸板で寝ている……。

「アルビオンのカインが動いている!?」

「革命政権を潰すつもりだよ……あの国のステルス戦闘艇は戦術も性能も他国より秀でている」

「おいおい、よりによって一番借りを作りたくない奴が……」

「囮にするけど、悪い様にはしないって……」

カイザーは首を下げた。

カインの狡猾さは海賊業界でも知られており、先代も相当苦労したらしい……実際カイザーも痛い目に逢って来た。

「……しょうがねぇなぁ」

カイザーはため息を付くと布陣図を空中に投影させる。

「恐らくあいつの事だからステルス戦闘艇だけじゃなく戦闘機も繰り出す……アリス、こいつをカインの奴に渡せ」

データディバイスを投げ渡す。

「王女様の今の状況だ……」

「あの王宮、忍びこむのも苦労するんだよ」

文句を言いつつもアリスは受け取った。


アリスがアルビオンの王宮に侵入し、カインが居る場所へと付く。

「来ると思っていたよ……」

「王女様の現状況……やっぱりカイザーの女になっていた」

カインはため息をつく、あの御方は人が良過ぎてしまうからな……こうなるとロシュフォート革命軍の士気が上がってしまう可能性もある。

「媚薬茶を間違って出したそうよ」

そこに爺が入ってくる。

「またですか……」

「あたいも好きで来たんじゃないよ」

「爺、アイナ王女の現状だ」

データディバイスをレコーダーに挿入すると立体映像が投影された。

「こっ!これは!!」

「彼女はカイザーの女になったと言う事だ……こいつを複製してバラ巻け……」

カインは一つ賭けをする事にした。ロシュフォートの市民が彼女を見てどう動くか……。

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