GUARDIAN GIRL 6
「く、おおぉ・・・。死亡と同時に起爆、かっ・・・!
なかなか、やってくれる・・・!」
そこにタイミングよく聞こえてくる、猛スピードで近づく車の音。
どうやら黒服の仲間が来たようだ。
「ふ、ふふ・・・。どうやら今回はあきらめなければならないようだな・・・。
だが武美リョウト、忘れるなよ!我々は必ず、おまえを・・・殺す」
そう言い残すと、『異邦人』は甲殻の鎧を身に着けているとは思えない跳躍力で、その場から姿を消した。
わずかに遅れて到着した車から黒服たちが降りてくる中、ボクはあまりにもショッキングな出来事の連続に、何も考えることができなかった。
――――
『異邦人』の襲撃から、辛くも生き延びたリョウトはいつくるかわからない襲撃に備え、軍の施設にかくまってもらっていた。
黒服や兵士たちで厳重に警備された建物の一室で、彼に協力を求めた鬼島が、見るからにクールそうな美人を伴って、リョウトに深々と謝罪していた。
「今回は誠に申し訳なかった、武美君。
まさかヤツらがこれほど早く行動に出るとは・・・」
「・・・あ、いえ・・・その」
リョウトは鬼島の謝罪になんと言っていいのか、わからない。
確かに殺されかけた恐怖と怒りはあるのだが、彼の部下であろう黒服たちが何人も死んでしまったのも事実だ。
両親が死んだとき以上に生々しい人の死を見せられたリョウトは、そのショックからいまだ立ち直れてはいなかった。
その隙をついて、鬼島が話を進める。
「かぎつけられた以上、ヤツらはスキあらばまた君の命を狙ってくるだろう。
君が生き延びるためにはもう選択肢は2つしかない。
1つはこの施設で残りの人生を過ごすこと。
対『異邦人』の軍事施設であるここなら、君の自由と引き換えに命を守ることができるだろう」
あぁ、そういう事か…
いくら何でもそこまでバカじゃない、あんな目にあったんだ、言われなくても何を求められているのかはイメージ出来る。
「もう一つは、我々と共に『異邦人』と戦う…だ」
やっぱり、思った通りだ…さらに、ここに拘束されるのは決定事項らしい。
知らないうちに何か大きな運命を背負っているらしい…
逃げられないなら…
答えは決まってる。
「戦います」
こうして、僕達と『異邦人』の戦いが始まった。