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GUARDIAN GIRL
官能リレー小説 - SF

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GUARDIAN GIRL 50


「これでトドメだぁぁあ!」

玄武の拳がバリアフィールドを纏い、黒獅子の頭部に振り下ろされる。

「ちぃ!」

間一髪、直撃は免れるも黒獅子の頭部の右半分は大破。

「もう一発!」

追撃を放つべく振りかぶる玄武。

「はぁぁ!」

しかし、カウンター気味に放たれた黒獅子の拳に玄武は吹き飛ばされてしまう。

「なんで…」

下からの手打ちでさらに本体の重量も玄武が上。それでも吹き飛ばされた現実にリョウトは驚きを隠せない。



「畜生が…まぁいい…作戦は成功した。次はブチ殺してやるからな…」

よろよろと立ち上がる黒獅子は捨て台詞を残し、湾曲空間の中に消えた…

「終わったの…」

敵が消え気が抜けたリョウト。

張り詰めていたものが無くなると玄武も反応しなくなっていた…

「勝ったの…」

突然の終幕に状況を呑み込めないトモエ。

「いいえ…見逃されたのよ」

チヅルの視線の先には大地に突き刺さる黒い巨大な杭がそびえていた。



「とにかく、ふたりを守れたんだ…」

リョウトの満身創痍の身体に安堵と達成感が満ちていく…

「つっ!」

しかし、パイロットとしての訓練など、皆無に等しいリョウトは玄武の生命維持装置により意識を落とした。

「あっ!」

「うっ!」

トモエとチヅルも意識を落とされた…


まさに死闘と言える今回の戦い。生き延びることができたのは運が良かっただけだ。

敗北の悔しさすら味わう事を許されず暫しの休息を強要されるのであった。



黒獅子との戦闘から三日が過ぎた…

リョウトは眠りに着いたまま目を覚まさない。

トモエとチヅルは地下の特殊施設に隔離されていた。

「リョウトくん」

トモエはリョウトの名をうわ言のように繰り返し呼びながら自慰に耽っている。

「リョウト〜!」

チヅルもリョウトの名を呼び続けながら自慰をしている。

リョウトが目を覚まさないため精液の補充が出来ず二人は性衝動を抑えられなくなっていた。

「このままだとマズいわね…」

モニターを観察していた、技術開発室長 斑目リサは戦術管制指揮員の江藤エリカに伝える。

「このままリョウトくんが目覚めないとAAパイロットの人格崩壊が起きて使い物にならなくなってしまうわ。乱暴な手段は取りたく無かったけれど時間的にはそろそろ限界。『ドロッププロジェクト』の許可を頂戴。」

リサの言葉にエリカの表情が曇る。

「仕方ないわね…当事者の許可無しにこういうことはしたくありませんでしたが、状況が状況です。許可します。」

エリカは苦渋の決断を下す。

「イヤな役回りをさせてゴメンね、『ドロッププロジェクト』実行に移るわ」

リサはモニタールールから出ると、研究室へ向かう。

「室長。武美リョウトを連れてきました」

リサが研究室で準備を進めていると助手がリョウトのベッドを手術室へ運び込む。

「ありがとう、それじゃ、武美リョウトの改造を始めるわ」

リサの指示のもと助手たちはリョウトを裸にして分娩台の様なものに固定する。

人工呼吸器を装着すると、吸引式の麻酔薬がリョウトに使用される。もともと深い睡眠状態だったこともあり、外見上の変化は見当たらないが、麻酔が十分効いていることを確認すると手術を開始する。

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