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GUARDIAN GIRL
官能リレー小説 - SF

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GUARDIAN GIRL 41

この狙撃用ライフルは、チヅルが得意とする武装である。

カメラをスコープにリンクさせ、ギガンティックの頭部を捕える。

「リョウト、いつでも行けるぞ」

「了解、トモエちゃんは?」

「わたしもOKだよ」

朱雀は移動用飛行ユニットでギガンティックの上空を飛び、ギガンティックの注意を引き付ける。

小回りは効かないが、上空への効果的な攻撃手段を持たないギガンティックと睨み合いになる。



「よし、作戦開始!」

リョウトの合図でチヅルがトリガーを引く。

ギュゥゥン!

銃口から放たれたビームがギガンティックの頭を貫く。

「くらえぇぇ!」

さらにトモエが飛行ユニットを切り離しギガンティック目がけて空中から斬り掛かる。

ズバッ!

朱雀の刀がギガンティックを真っ二つにする。

「やった?」

訓練のなかで、三人が考えたコンビネーションは綺麗に決まった。


しかし、今回の相手は一体ではなかった…

トモエの前方で景色が歪み、その歪みの中から新たなギガンティックが現れる。

その新型ギガンティックは腕を前に上げると掌からビームを放ち、チヅルのいるビルを貫く。


高層ビルが被弾部分から破砕…いや、溶岩状に融解して飴かチョコレートの様に崩壊。

打撃や格闘武器、実弾と違い貫通力こそ劣るも、青龍のそれを上回るビーム兵器の驚異に一瞬凍りつくチヅル。

アンカーを強制排除しつつ、バーニア出力を離脱モードに切り替え跳躍、難を逃れるもFCSにアラーム。

「プラズマ系のビーム兵器…電磁干渉?復旧の目処はっ?」
動作点検プログラム…幸い青龍(=チヅル)自体の『目』には大した被害こそなかったが、照準用電子機器のトラブルで狙撃銃、各種誘導弾の精度が著しく低下。


「電子は使えなくても目視ができる!リョウト!」

「わかってる!今は動いて!トモエちゃんは注意をそらして」

「了解!」

電子照準の映像はサブモニタで表示されていたが今は画像が乱れていた。

チヅルは表示を消すと青龍にライフルを肩の位置に構えさせた。

メインモニタに銃身が入る。

歩調に合わせて左右に揺れる巨大な照門と照星が入り込む。

朱雀の蹴りがギガンティックを廃屋に叩き込んだ。

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