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GUARDIAN GIRL
官能リレー小説 - SF

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GUARDIAN GIRL 40

(もっと数を出すとか…高々度爆撃機とか長距離ミサイルとか…部隊の人が『なるべく安全な』方法とかないのかな?)

などとボンヤリ考えるリョウト。
なるべく安全な…と付けたのは戦闘に安全も何もないと、それなりに理解した上である。

『リョウト…無人地帯だからと言って、そこまでしてしまったら、それこそギガンティック以上の被害だろう…都市再建に備えて更地にしたいなら話は別だがな?』

ブレインを通したチヅルのお小言。
先程は彼女も『無理しないで』と言ってはいたが、やはりお預け喰らって不満なのだろう。

しかし立ち上げに心持ち時間が掛かっている気がするのは、精液の補充が足りないせいではないか…とリョウトは不安に駆られる。

リョウトの些細な私情が要因で、二人を危機に晒してしまうのではないか…そんな事を危惧していた所、トモエが茶々を入れてきた。

『チヅルちゃ〜ん?欲求不満のオバサンみたいな事言ってると、リョウト君に嫌われちゃうぞ〜?』
『何おぅっ?』

遠回しにトモエも欲求不満を伝えたいんだろうか。
まぁ幸い険悪なムードでもなし、仲良く喧嘩する二人の様子に、リョウトの不安は吹き飛んでしまった。

戦術管制指揮員のエリカさんの座学を思いだす。

配備されている戦車はスタビライザーを装備して、主砲を安定させるため走行中射撃でも十分な命中精度を確保している。

しかし、戦車は履帯(りたい・キャタピラのこと)で大小の瓦礫を踏み砕き、巨大な車体をロデオのようにバウンドさせながら砲塔を旋回させ、停止することなく砲撃を放つと砲弾は狙い過たずギガンティックに吸い込まれるように命中する。

ギガンティックの被弾面積が広いとはいえ、あれだけ暴れながらの命中弾にリョウトは流石は精鋭部隊と感心するが自分がやるべきこととして地域データーを開き、朱雀の襲撃ポイントと青龍の銃撃ポイントを割り出す。

そういうことは作戦司令室で専門家が出してくれるが今はアドバイスどまりで、あえてリョウトが考えて出すことになっている。

「チヅルちゃん、3−15(住所)のビルで狙撃して。その後トモエちゃんは気を取られたギガンティックに攻撃して。
その間にスクランブル隊は後退して防衛ラインを強化してください」
「リョウト3ー15だな」
チヅルはギガンティックから離れた場所で、移動用飛行ユニットを切り離しリョウトが指示するビルの上に降り立つ。

「狙撃ポイントに到着、狙撃体制に入る」

青龍の脚を包むスカート状の武装ユニット龍鱗が後ろに折り畳まれると膝立ちになり狙撃用ライフルを構える。

龍鱗からは杭が突き出し床を貫く。


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