GUARDIAN GIRL 20
「それでは、青龍の起動テストを始める」
「「はい!」」
二回目だけどやっぱり不思議だ、ブレインの中の僕は青龍から見える景色とコックピットの中のチヅルちゃんの様子が直接、頭のなかに流れてくる。
コックピットの中でチヅルちゃんがスイッチを入れる。
チヅルちゃんのユニゾンスーツがから色が無くなり透けていく。
やっぱり、肝心な部分を隠しながらもかなりキワドイ。
「協調率80%をキープ、青龍起動成功です」
「よし、続いて運用実験だ」
青龍の前のハッチが開く。
「青龍、発進します」
チヅルちゃんは操縦桿を握り気持ちを静める。
AAの操縦は基本的に脳波によって行われる、クールを信条としながらも意外と感情的なチヅルは自分の心に仮面を被る。
基地周辺は今回の実験のために封鎖地域に指定してある。
青龍は無人の街を舞うかのように華麗に駆け巡る。
「どう?チヅルちゃん『龍鱗』の調子は」
「いいですね、リサさん。思った通りに動いてくれますよ」
「そのまま、火器のテストに移るわよ」
「了解」
青龍は、先日朱雀がギガンティックと戦闘を行った、旧市街地の荒野へ向かう。
「『異邦人』反応!場所は旧市街、ギガンティックです!」
作戦室に緊張がはしる。
「チヅルちゃん聞こえた?」
「聞こえてるわよ、このまま殲滅に向かうわ」
「ダメだよ!青龍はちょうせ…」
「そんなの、トモエはしないで戦ったわ!」
「でも今は、状況が違う!」
「そうよ!状況は常に違うわ、そんなのは問題じゃないわ、私はそれを言い訳に逃げるなんてできないわ!」
「わかったよ。僕も全力でサポートするよ…だけど、トモエちゃんも準備が出来しだい出るんだからムチャはさせないよ」
「ふん、私を誰だと思ってるのよ、無茶なんかしなくったってトモエが来までには全部終わってるわ」