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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 95


――――

「・・・ん・・・あ・・・?」
「あ、おはようございます、啓太様」
「お目覚めはいかがですか?」

そしてそれから1時間後。『牧場』の厩舎の一角で寝かされていた啓太がようやく目を覚ました。
その隣では鈴と空がはさみを片手にいくつもの花束を作っていたところだった。

「あ・・・」

啓太はボンヤリとした頭で気絶する前の記憶を探る。

(そうだ・・・。オレ、夢のお見舞い用のミルクを搾りに行って、Hになだれ込んで・・・って!!)
「そうだ!夢のミルク・・・っ!?」

あんなことしてた場合じゃなかったのに。
啓太はあわてて飛び起きるが、立ちくらみを起こして思わず片手をついた。
それに気づいた鈴と空があわてて花束作りをやめて、啓太の介抱に向かう。

「大丈夫ですか、啓太様?」
「いきなり起きたから、立ちくらみを起こされたのですね・・・。
 ご無理はなさらないでください」
「う、あ・・・ありがと」
「あまりひどいようでしたらお母さんのミルクを飲みますか?」
「ん・・・大丈夫」

立ちくらみが治ったところで、啓太の脳裏にふとした疑問がよぎる。

「ん?何で鈴のなんだ?空からでもミルク出るだろ?」
「あ、まだ言ってませんでしたね。
 私の母乳、確かに回復力はすごいんですけど・・・その反動も大きいんです。
 死にかけた身体を急激に蘇生させられる代わりに、その負荷がかかっちゃうんですよ」
「その点、私の母乳は空ほどではないとは言え、啓太様用にカスタマイズされてますから、負荷なく治療できるんですよ」

どうやら2人とも、啓太の役に立つためにと再改造して力を得たものの、それなりの代償もあるようである。
鈴と空は啓太が次の質問をする前に、すばやく集めたスイーツ・ホルスタインの母乳と花怪人たちの花束を啓太に手渡す。

「さ、お受け取りください。これが啓太様の集めた母乳ですよ?」
「こちらは啓太様が倒れられている間に取って来ました花束です。
 どうぞお受け取りを」
「あ?ああ・・・」
「「ではもう少し休みましたら夢さまのお見舞いに行きましょう」」

出鼻をくじかれ、すばやく畳み込まれた啓太は、何とかそれにうなづくのが精一杯であった。
ここら辺はさすが親子のコンビネーションと言うべきところだろう。

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