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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 317

悦楽者が調停者に謝ってる時、支配者は公園に人妻と
幼女が沢山いるのに気付き、部下に攫えと命じる。
好色で欲深な彼らしい。
そんな彼でも調停者は恐いようである。
もっとも『調停者』もそんな連中の考えなどお見通しのようで。
彼(?)はため息を1つつきながら、本題を切り出した。

(先の戦いで『後継者』候補と『女王』が見つかった)
(((((―――――!!)))))

その瞬間、ダークギルドの最高幹部たちはいっせいに反応した。
それはよほどのことだったのか、のどかなはずの公園が一瞬重苦しい空気に包まれるほどだ。
公園にいた住民たちは一瞬のプレッシャーに、何かあったのかとばかりに驚いて周囲を見回している。

(『女王』!?あの女、まだ生きていたのか!?)
(しかも『調停者』のお眼鏡にかなう『後継者』まで見つかるとは!
 一体、これは何か嵐の起きる前兆か?!)
(ちょっ・・・『調停者』!なんでおまえがそのこと知ってんの!?
 頃合を見て言おうと思ってたのにーっ!・・・あ)

『悦楽者』がしまったとあわてて口を押さえるがもう遅い。
全員の冷たい視線がいっせいに『悦楽者』を貫いていた。
並大抵の凡俗ならば、この視線を受けただけで失禁や気絶をしてしまうことだろう。
だが『悦楽者』はバツが悪そうに身を縮こまらせるだけで、何の影響もないようだった。

(・・・で?『後継者』候補はいつものように選定するとして・・・。
 『女王』のほうはどうすんだい?)
(私にくれ。あの女は一度隅々まで調べてみたかったんだ)
(ダメだ。『女王』は『後継者』候補と行動をと共にしている。
 それに今の『女王』は力の大半を失っているようだったぞ?)

その言葉にやる気を失った『探求者』は、舌打ちをしてそれ以上は言わなかった。
(・・・で?今回の候補者ってのは一体誰なんだい?)

誰かの質問に、『調停者』は静かに答えた。

(新興組織『アパレント・アトム』が長、リベリオン)

それは啓太が自分の意思とは無関係に、さらなる戦いに巻き込まれていく始まりに過ぎない。
だがこのときの啓太は何も知らず、つかの間の休息を味わうばかりなのであった。


-完-
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