世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 88
最近、怪人の思考が一般人のそれとは違うことをようやく理解しつつある啓太は、ため息を1つついて覚悟を決めた。
正確には乳絞りの欲望に屈したというべきか。
「わかった・・・。全員のブレンドを作らせてくれ」
その言葉にスイーツ・ホルスタイン10人娘が大喜びしたのは言うまでもない。
本来なら乳搾りの栄誉を得た仲間たちに嫉妬するべきはずの空や鈴も『おめでとう』と賛辞の言葉を送っている。
この辺は啓太の側近としていられるものの余裕なのだろうか?
そんな中、啓太の心を読めない飼育員が声をかける。
「それでは啓太様、どうぞこちらに。
乳搾りのやり方をお教えいたしますので」
「はい・・・よろしくお願いします・・・」
答える啓太の言葉は羞恥と興奮、諦めと嘆息などが複雑に入り混じり、どこか疲れきったような声だった。
しかし啓太の気持ちなど知らぬ怪人たちは、彼の役目に立とうと目を輝かせながら乳搾りの見本を見せ始めた。
「いいですか、啓太様?
基本的に彼女たちの乳搾りは牛のそれと大した違いはありません」
飼育員はそう言うと、適当な娘に大きなバケツを持たせて背後に回る。
「あンっ・・・♪」
そしてそのまま彼女の大きな乳房を持ち上げた。
重量感あふれる乳房は重力に従い、飼育員の手の中で潰れて形を変える。
その様子に、元気のなかった啓太の一部分が急激に元気になっていく。
「まぁ、違うのは立ってできるかいないかくらいです。
こうやって搾る娘にバケツを持たせたら、まずは軽くマッサージして乳腺を刺激します」
「ンっ・・・あッ・・・やあッ・・・!?」
飼育員の乳もみにもまれる娘が敏感に喘ぎだす。
その手馴れた動きはまさに匠の技・・・なのだが。
乳搾り目的でやっているとわかっていても、その光景はレズによるペッティング行為にしか見えない。
しかもまもなく背後の飼育員が自分に取って代わるのだから、興奮せずにはいられない。
(お、落ち着け。落ち着くんだ!こ、これはあくまで夢のため!
夢のためなんだ!けけ、決してやましい気持ちでやるわけじゃないんだッ!)
「で、マッサージが済んだらこう・・・。
根元から乳首に向けて、押し出すようにしてやると・・・」
「ンあんっ♪」
ピュルッ!ピュルピュルッ!!
啓太がくらくらしながら注視される乳房の頂から、白い筋がバケツに向かって飛んでいく。