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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 58

とにかく本性を表したウエイトレスたちの一方的な攻撃によって、彼女らを捕えようとした愚か者たちは一方的に殲滅されていく。
戦闘に特化していない捕獲用と汎用型の怪人、そして人間の混成チームとは言え、あまりに悲惨なやられ方だった。
そして一方的な殺戮が終わったとき、数人の人間とトカゲ人間が異形のウエイトレスたちに囲まれ、捕えられていた。
カエル怪人の本体であるヘビは、本性を表した怪人ウエイトレスたちによって1匹残らず駆逐された。
やはり彼女たちに不快な思いをさせたのが彼らの寿命を決めてしまったようだ。
もっともそれでもまだ怒りは治まらなかったらしく、皆殺しにせんばかりの勢いで彼女たちは暴れた。
捕虜確保の名目と、おとなしい性格の戦闘型怪人&唯一の観客である非戦闘型の同情がなければホントにそうなっていただろう。

「さてと。思ったより早く片付いたわね」
「ねえ、コイツらちょっと残しすぎじゃない?
 アタシとしてはもうちょっと減らしてもいいと思うんだけど」
「殺すのならいつでもできるでしょ?
 コイツらにはご主人様の所有者である私たちを粘液まみれにしてくれた御礼に、たっぷりうたってもらわなきゃ」
「あ、あのみなさん?大事な捕虜なんですからくれぐれも穏便に・・・」

女ならではのやかましい会話が、血まみれの現場で繰り広げられる。
なかなかシュールな光景だ。
ちなみに捕虜たちは命惜しさに、みな沈黙を保っている。
賢明な判断だ。もっともそれでどこまで寿命を引き伸ばせるかは不明だが。
さて、虐殺をして少し気の晴れた恋する乙女(?)たちは捕虜たちを監視しながら、『デリシャス』の状況を知るべく動き始める。
何しろあそこには主人である啓太がいるのだ。
通信能力がある怪人たちががんばっているが、通信がうまく行かず、状況がわからない。
ストレスがたまり始めたそんな時、偵察能力を持つタカの怪人が物見を終えて戻ってきた。
「どうだった?」
「戦況はこちらがやや不利ってところかな。
 ちょっと店に近づこうとしたら銃弾を打ち込まれた」
「・・・・・・!!」

タカ娘が広げた右の翼を見て、怪人たちは一斉に言葉を失う。
そこにはいびつな円形がポッカリあいていたからだ。
彼女の羽根はちょっとしたナイフのような鋭さと強度を兼ね備えている。
それをこうもたやすく撃ち抜くとは・・・!
その腕前に女怪人たちはまだ見ぬウルトラスナイパーをとんでもない相手のように錯覚する。
確かに彼の銃の腕前は大したものだろう。

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