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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 305

「ううん。むしろその逆。
 ここでケンカしてる連中と遊んで来いって。
 2つとも潰しちゃってもかまわないって感じだったなー」

その言葉に翔影が目を丸くする。
『調停者』ほどの幹部が、この戦いに注目している。
それはザウルスペクターとアパレント・アトムのいずれかが、近い将来何らかの重大事に関わってくると言うことに他ならないからだ。
戦うことしか興味のない戦闘狂集団に、まだ名前もマイナーな、ポッと出の組織。
さすがの翔影も、その意図を読むことができず首をひねるばかりである。
『悦楽者』はわかっているのか、いないのか。
ただただ楽しそうに笑いながら翔影から戦場へと視線を戻した。
そして彼はまたもや翔影が驚くようなセリフを口にする。

「翔影ちゃんたちはどうするのか知らないケド。
 ボクはおもしろいものが見れたし、後は連れて来た部隊に任せて、帰ることにするよ」
「え!?」
「残す連中には思いっきり暴れるように言っとくけど・・・別に潰しちゃってもかまわないから。じゃあね〜♪」

驚く翔影を無視して言いたいことだけ言った『悦楽者』は、軽く手を振ってマンションの屋上から飛び降りた。
「ここは新京に退く方が肝要だ。悦楽者の部隊が相手では流石に、少々厳しい。」
悦楽者から、自分の部下達に後始末をすると聞いた翔影は一瞬表情を険しくするとマンションを出て本部へ戻った。
もうすぐ起こる大惨事から身を守る為であった。
そして本部に戻った翔影は、ダークギルドの乱入によって事態は混乱の極みにあることだけを報告。
直ちに増援部隊が派遣されることとなった。
秩序を守るための増援部隊が派遣される、およそ4時間前のことであった。

――――

ドカッ!

「ギャッ!?」

その頃。ヒーロー協会が増援部隊を派遣したことを知らない地上のアパレント・アトムの怪人たちは、啓太と啓太の町を守るため、ザウルスペクター、ダークギルドの2つの陣営の怪人たちと激戦を繰り広げていた。
最初はザウルスペクターvsアパレント・アトムの図式で戦っていた怪人たちであったが、今はダークギルドvsアパレント・アトムの構図に変わりつつある。
ギルドの怪人1人1人の力は弱いのだが、いかんせん数が多い。
倒しても倒しても減らない敵の軍勢に、ザウルスペクターだけでなくアパレント・アトムの怪人たちもその圧倒的な数の軍勢に飲まれかけていた。

「大丈夫ですか、グラップル・キャプチャー!?」
「は、はいっ。ありがとうございますバルキリー様っ・・・!」

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