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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 31

店長は啓太の指摘に苦笑を浮かべることしかできない。

「ちゃんとお客様に分け隔てなく接するように指導しているのですが、やはりお客様を前にすると抑えられないのでしょう。
 普段から気軽に会えるわけではありませんから」
「こっちとしてはいつでもどこでも普通に振る舞っていてほしいんだけどね」

啓太はそう言いながら、ふと視線をまわりに移す。
ウエイトレス目当てであろう、店中の客たちが好奇と嫉妬の視線を送っているのがわかる。
襲ってきたところで頼もしい仲間たちが瞬殺するのだろうが、ラブ&ピースを身上とする啓太は気が気でならない。
啓太は高すぎる有名税に辟易しながら、テーブルに出された水をあおった。
その瞬間、店長の瞳が一瞬妖しくきらめいた。

「もし具合が悪くなったらいつでもおっしゃってくださいね。
 誠心誠意を持って看病させていただきますから」
「・・・あのなぁ。ここはそーゆー店じゃないだろ?
 変なこと言うなよ・・・な・・・?」

啓太が呆れながら注意しようとしたその時だった。
突然強烈なめまいに襲われ、啓太は思わずテーブルに肩肘をついた。
時間の経過とともに身体はどんどん重くなり、自由が利かなくなっていく。

「け、啓太様?どうかなさいましたっ?」
「いや・・・これ・・・あれ・・・?」

異常に気づいた空が啓太に声をかけるが、答えることすら億劫になりつつあった。
突然起こった身体の不調に、啓太は戸惑う。
しかし戸惑うばかりで思考はまるでまとまらない。

「あら?言ったそばから具合が悪いんですか、お客様?
 運がよろしいですね、ちょうど今日はお客様を歓迎するための準備をしていたところなんですよ」
「・・・ッ!?」

そこまで言われ、沈み行く意識の中、啓太は悟った。

(しまっ・・・!図、られ・・・・・・)

しかし気づいたときには時すでに遅く。
自分に必死に声をかける様子の空と、妖しく微笑む店長の顔をその目に焼き付けながら深い眠りへと落ちていった――。
そして、店長は眠りに落ちた啓太を夢達に気付かれないように店の地下室へ移送された。
地下室へ着くとそこには地下室とは思えないほどのスウィートルーム並みの豪華な部屋であった。

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