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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 277


そう言いながらも、しっかり反撃のチャンスをうかがうレックス。
夢がレックスをしとめるのが先か、それともレックスがこの危機を乗り越えて逆転するのか。
お互いの命を賭けた攻防戦はより激しく、より危険さを増して展開されていくのであった。

――――

ドンッ・・・ドドドドッ!

「ちいっ!?」
「甘い」

ガキンッ!キン、キキキキッ・・・!

その頃。本性を見せ始めたプテラの攻撃に、刀はわずかながらその主導権を徐々に奪われつつあった。
プテラ自身はレーザーを使うようになったことをのぞけば、相変わらず右腕しか使っていない。
しかしそれにも関わらず、刀は押されている。
なぜか?それは至ってシンプルな理屈だ。
プテラが刀より先に攻撃しているからである。
元々ビームも槍も間合いに差はあれ、基本戦術は相手の先の先、つまりは機先を制することにある。
間合いの外からレーザーを撃ってきたかと思えば、間合いをつめて槍を突き出し。
打ち合いを制してようやく自分の間合いに持ち込んでも、今度は至近距離でレーザーをぶっ放されたりと、刀はプテラに翻弄され続けていた。

「・・・くっ!?」

キィンッ!

そしていいかげん埒が明かないことを悟った刀は、これ以上無駄な体力と時間の浪費を避けるべく斬りあいをやめていったん間合いを取った。
その気になればレーザーを撃って、また斬りあいにも持ち込めたが、余裕からかプテラは刀を追おうとはしなかった。
さて、お情けまでもらってようやく一息つけた刀。
彼女はここからどうやってこの不利な状況を打開しようというのか?

(ヤツの強みはノータイムで武器の換装ができること。
 だったら私は、後の前を取って迎撃する!)

刀はそう決意すると、刀を左手に収め、懐から色とりどりのディスクを取り出す。
そしてそれを手の甲にはめ込むと、腰を落とし、左手首を握って前傾姿勢を取る。
それはかつて啓太に見せた、必殺の居合いの下準備である。
確かにあの技なら、カウンターとしてはもってこいだが・・・彼女は忘れているのだろうか?
プテラはその槍から遠距離攻撃もできるということを。
否。彼女はもちろんプテラのあの攻撃のことを忘れてはいない。

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