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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 270

「まぁ、そう言わないでよ。
 正直、お姉さんたちと遊ぶのも悪くないかなって思ってるんだから」
「そうか・・・?それは光栄、だなッ・・・!!」

その瞬間、夢が弾かれたように駆け出した。
刀もそれに一瞬遅れで飛び出す!
後衛の刀は、すばやく抜刀して左の空気砲を乱射する。
敵2人をしとめるものではない。
敵2人の動きを牽制し、動きを読みやすくするための援護射撃だ。
レックスたち2人が反応したその隙を狙って、夢の2本の連接剣が鞭のように襲いかかる!
だが敵もさるもの。空気弾が飛び交う中、プテラは逃げるどころかむしろ前に躍り出た。
そしてマントの隙間から出した円錐状の槍、スピアで連接剣を絡め取る。
しかしそこで4人の攻防は終わらない。
身動きの取れなくなったプテラに、今度は刀が抜刀した左手で斬りつけてきたのだ!
連接剣で動けないプテラは回避も防御もできない。
しかしそこに割って入ってきたのはレックス・ライダーだ。
レックスは恐竜の頭と化した右手で刀の左手を受け止め、鞭と化した左手で反撃する。
刀はそれを紙一重のところでかわすと、レックスの右手を蹴って武器を回収しつつ夢の元へと戻る。
夢もプテラも、いつの間にか連接剣を綱代わりにした綱引きをやめている。
この間、わずか数分の出来事である。

「あははっ、おもしろいねえ♪やっぱここに残って正解だったよ。
 ねえ、プテラ?」
「油断しすぎだ、レックス。
 戦いを楽しむのは結構だが、死んだらそこでおしまいだぞ」
「・・・わ〜かってるってぇっ。
 どーしてプテラってばそう楽しみに水をさすようなことばっか言うのかな。
 お姉さんたちもそう思わない?」

せっかくのいい気分に水を差され、ため息をつきながら夢たちに同意を求めるレックス。
先ほどまで彼女たちと命のやり取りをしていたと言うのに、怖いもの知らずと言うか、のんきだと言うか・・・。
夢たち、いや夢にはそれが余裕から来る侮りと感じたらしい。
さらに濃密な殺気を周囲にあふれさせた。
啓太が今の彼女を見たら、きっと自分の目を疑うことだろう。

「・・・ずいぶんと余裕だな。そんな実力差があったとも思えんが。
 それとも何か?その右手以外にも、奥の手を隠しているということか?」
「それはお姉さんのご想像におまかせするよ♪」

レックスは満面の笑みを浮かべて右手を夢たちの前に突き出す。
夢たちがレックスが仕掛けてくると身構えたそのとき。

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