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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 263

しかし手加減するとちゃんと言える分、相手する怪人たちはまだマシなほうかもしれない。
少なくともここではない、どこかで大暴れしている乱のことを考えれば。

――――

ドゴッ!バギッ!ボゴッ!

「うぉりゃあああぁぁぁッ!!」
「だぁらっしゃあああぁぁぁッ!?」

その頃。ミラージュに噂されていた乱は、トリケラトプス怪人ファランカー・トプスと大乱闘を繰り広げられていた。
だが乱が戦っているのはトプス1人だけではない。
トプスもまた乱以外の敵を相手にしていた。
乱がバックステップで間合いを取ると、近くにいたダークギルドの兵士をつかみ上げてトプスに向かって投げつける。
しかしトプスは剛速球と化した兵士を前に逃げるどころか逆に立ち向かっていく。
そしてギリギリのところを見切って兵士をかわすと、お返しとばかりに頭の3本角で体当たりを仕掛ける。
乱はそれをまともに受けることは避け、跳び箱の要領で攻撃を軽く回避する。
簡単に攻撃を避けられたトプスは止まりきれず、移動線上にいたダークギルドの兵士ごと壁にぶつかってところでようやくその動きを止めた。
ダークギルドの兵士たちがここに来てからというもの、ずっとこの調子である。
あまりにひどい扱いに、何人かの怪人が何回か襲い掛かったものの。

「「邪魔じゃ、ボケェッ!?」」

その一言の後、ことごとくぶちのめされた。
決してダークギルドの怪人が弱いわけではない。
しかし2人の戦いの邪魔をしようとすると、2人は急にを取り合って反撃を試みるのだ。
いがみ合っていた敵同士とは思えない連携に、何人の怪人が壁や地面に埋め込まれたことか。
おまけに下手に近寄ると先ほどのように武器として扱われる。
さすがは戦闘狂集団ザウルスペクター、そしてそれにタメはれるアパレント・アトムの怪人といったところである。
そんな連中の巻き添えを食らっているダークギルドの兵士たちには、少々同情を禁じえないが。
とは言え、相手はヒーロー協会とやり合えるほどの大手の組織。
これくらいのことでびくつくような相手ではない。
物量に言わせてむやみに襲うことをやめ、淡々と相手の隙をついたり、連携攻撃を仕掛けたりして2人の命を狙いだす。
迷いのないその動きはまるでやられるとわかって突っ込んでくるアクションゲームやシューティングゲームのザコキャラのようだった。

「うおおッ!!」

トプスが迫り来るザコどもを蹴散らしながら、乱にタックルを仕掛ける。

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