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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部
官能リレー小説 - SF

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世界の中心で平和を叫ぶ。第2部 258

「何っ!?また団体さんが来たのか!?」
「・・・あの程度の連中ならまだマシですね。
 向かっているのはこの騒ぎを起こした張本人、ザウルスペクターの頭目レックス・ライダー。
 その右腕のプテラナイトの2名です」
「・・・・・・ッ!!」

その言葉に驚いていた啓太の目がさらに大きく見開かれた。
当然だ。自分の愛する町をこんなにした犯人たち、そのボスクラスの強敵がここに向かっているというのだから。
まだ命がけの戦いに慣れていない啓太は、緊張と恐怖から生唾を飲まずにはいられなかった。
だがそんな状況でもわずかな救いも存在していた。
しかしそれが啓太にとって本当に朗報であったかどうかは微妙であったが。

「幸い、今こちらに夢様と刀が先行してこちらに向かっているようです。
 この調子ですと10分前後で遭遇、戦闘が始まると思われます」
「なっ・・・!?ちょ、ちょっと待て!
 なんで夢と刀が2人してこっちに向かっているんだ!?」

いや、その理由は聞かなくても大体わかる。
しかしそれでも聞かずにはいられなかったのだ。

「おそらくリベリオン様の安全を確保するために少数精鋭で移動したんでしょう。
 おそらく夢様たちの来た道には敵の足止めに残った味方が何人かいるはずです」
「何、冷静に言ってんだよ!?早くしないと夢たちがヤバいだろうがっ!?」

夢たちの実力は啓太もよく知っている。
だが啓太たちは彼女たちを助けるためにここにいるのだ。
何よりこれまで味わった戦いの恐怖が、啓太に必要以上の危険を告げていた。
啓太はすばやくケイロンにまたがると、護衛の面々に命令を下す。

「行くぞっ!夢たちが敵に遭遇する前に合流するんだっ!」
「は、はいっ!?」
「かしこまりました、リベリオン様」

こうして啓太たちは次の目的地に向かって走り出す。
走るは戦場、向かうは最前線。そこにはどんな危険が待ち受けているか、啓太はまだ知らない。

――――

「ええい、まだ啓太様の元に援軍を送れんのかっ!?
 啓太様にもしものことあれば、我らの存在意義は失われるのだぞっ!?」

その頃。アパレント・アトム基地の司令室では、クロックが怒りとあせりもあらわに部下たちに怒鳴りつけていた。
当初は簡単に啓太の保護・救出ができるものと思われていたが、急に事態が急転したのだ。

「くそっ、ハイエナどもがよけいなことを・・・!」

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